歯にポップコーンが詰まり緊急の心臓手術! 数日で死に至っていた…一体なぜ?=英

2022年12月21日(水)7時0分 tocana

 英・コーンウォールのアダム・マーティンさんは、何気なく口にしたポップコーンが原因で、医者に「あと3日遅ければ死んでいた」と告げられるほど重篤な症状を引き起こした。奥歯に挟まったポップコーンの小さなかけらを取り除くため、故意に歯茎を傷つけたことによって、バクテリアが血流に入り、心臓の損傷領域に到達してしまったのだ。九死に一生を得たアダムさんは「初めから歯医者に行けばよかった」と自身の体験を振り返る。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


※こちらの記事は2020年1月27日の記事を再掲しています。


 何かが歯に挟まって取れないことは、たしかに不快だ。しかし、この男性の歯に挟まったポップコーンのかけらは、不快以上のものだった——。


■歯にポップコーンが詰まり心臓の緊急手術へ


 英・コーンウォールに住む消防士のアダム・マーティン(41歳)の試練は、9月末に妻のヘレンと自宅で映画を見ながら、ポップコーンを口にした時から始まった。


 アダムがポップコーンを口に入れた時、小さなかけらが左奥歯に挟まってしまった。アダムは3日間、それを取り除こうと苦心したが、どんなに頑張っても取り除くことができなかった。


 アダムは必死にペンのキャップ、つまようじ、果ては針金やくぎで歯茎をほじり、その小さなかけらを取ろうと奮闘した。


 その後まもなくアダムは歯の痛みを感じたが、歯医者に行くことはなかった。その1週間後、アダムは寝汗・疲労・頭痛と、初めはただの風邪のようだったが、その後インフルエンザ並みに悪化し、そして最終的には医者に診てもらうと心雑音が認められた。しかも、これらは悲劇の兆候にすぎす、アダムはついに10月末に入院となってしまった。


 当初アダムは、感染症治療のための投薬治療を受けた。しかし、その後の胸部スキャンで、心臓がひどく損傷していることが明らかになり、緊急手術が必要になった。


 彼は10月21日に別の病院に移送されると、大動脈弁を交換し、感染によって損傷した僧帽弁を修復するために7時間にも及ぶ大手術を受けた。


「私の心臓はもう正常に機能せず、破壊されていました。感染症により、心臓の弁が食い尽くされていたのです」とアダムは地元紙「Cornwall Live」に語った。



■「歯茎は心臓へ直結している細菌の通り道」


 心臓手術で有名な米・メイヨー・クリニックによると、バクテリアが血流に広がると、心臓の損傷領域に到達する可能性があり、迅速に治療されない場合、心内膜炎または心臓弁の損傷、もしくは破壊に至る可能性があるという。バクテリアが血流に入る感染経路の1つは、出血を伴う歯茎からの感染である。医者はアダムに、もし病院に来ていなかったら、あと3日で死んでいたかもしれないと告げている。


 アダムは、この経験を振り返り、ポップコーンのかけらを取り除くために歯茎を傷つけたことが、今回の重篤な症状を引き起こしたと認める。


「私はポップコーンの近くに、再び近寄ることはありません。それだけはたしかです」と彼は誓う。そして彼は「そもそも初めに歯医者に行っていたら、こんなことにはならなかった。これは私の人生で最悪な出来事でした」と話す。


 彼の妻ヘレンもフェイスブックで、夫アダムのひどい経験を踏まえ、人々に歯科医に行くように勧めている。


「あなたの歯茎は、心臓に直結している細菌の通り道です。歯痛の兆候、歯茎の出血、膿瘍があれば、即、歯科医で検診を受けてください!」(ヘレンさん)


 小さなポップコーンのかけらが引き起こした大きな悲劇だったが、それでも本人の命が助かったのは不幸中の幸いであろう。誰に起きても不思議はないので、アダムの教訓を生かし、口腔衛生にはくれぐれも気を配りたい。


参考:「Live Science」、「Cornwall Live」、ほか

tocana

「ポップコーン」をもっと詳しく

「ポップコーン」のニュース

「ポップコーン」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ