職場の「給料や知名度ばかり気にする人」が軽視している「仕事でいちばん大事なこと」とは
2025年1月14日(火)6時0分 ダイヤモンドオンライン
「職場の知名度や給料に、意味はありません」そう語るのは、転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さん。1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験を持つヘッドハンターであり、「現場」と「経営者」の両方の視点で、「圧倒的に活躍する人たち」と関わってきました。その高野さんがベンチャー流の「結果を出す働き方」をまとめた書籍『ベンチャーの作法』が刊行。発売たちまち重版し、“きれいごと”抜きの仕事論に、社員からは「ベンチャーにかぎらず全ての組織で役立つ!」、経営者からは「よくぞここまで書いてくれた!」と、SNSでも多数の感想が投稿されるなど異例の反響となっています。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「仕事で本当に大事なこと」についてお伝えします。
Photo: Adobe Stock
「キャリア」なんてアップさせなくていい
「キャリアアップ」という言葉がありますよね。 私はこの言葉があまり好きではありません。
多くの人が言うキャリアアップとは、結局は「勤務先企業の知名度アップ」や「給料アップ」を意味しているからです。 大手企業や有名企業、ブランド企業に転職することや、転職して給料が上がることをキャリアアップと言っているんです。
「それはそうじゃないか」「何を当たり前のことを」と感じるかもしれません。 ですがそういった転職をした人ほど、転職できたことに安堵してその後の成長意欲が欠けてしまいます。
「会社の知名度」や「給料」は魅力的ではありますが、中長期で見ると害をなすリスクを持った、まるで「毒饅頭」であることが多いのです。
キャリアダウンからの逆転劇
むしろ、周囲から見ると「キャリアダウン」と感じるような転職をした人のほうが、その後に成功していることが多いようにさえ感じます。
私の知人に、新卒で入社した歴史ある中堅企業での安定した仕事を捨て、創業十数年のベンチャーに転職した人がいます。 もとの会社では与えられた仕事をしっかりこなし、それなりの評価も得ていたようなので、周囲からは「なぜそんな小さい会社に」と疑問に思われたそうです。
でも、もともとの仕事は自身がやりたいことではなく、スキルが身についている実感もなかったため、30歳を機に転職を決めたのだとか。
その結果、その人はベンチャーに転職して2年目で結果を出し、チームリーダーに抜擢。3年勤めた後、1社目よりも大きな会社に転職していきました。
真の「キャリアアップ」とは?
規模の小さい会社に転職すると「あいつは終わった」みたいに言われたりします。 ですが大事なのは、働いている会社の知名度や、給料ではありません。
結果を出せるやつに成長しているかどうか。
これがすべてです。
たとえ規模は小さくとも、活躍できる機会のある会社で頑張る。 そこで自分のレベルを上げ、結果を出し、評価され、より大きな仕事を任せてもらう。 それが真のキャリアアップと言えるのではないでしょうか。
(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)
注目されているトピックス
-
内定者確保で都道府県庁苦戦、辞退率6割超も 「地元」の範囲が狭くなり、受験者はより小さな自治体を選ぶ傾向
都道府県庁職員の内定辞退率の高さに注目が集まっている。12月13日にNHKが報じた。特に北海道庁は辞退率が60%を超えるなど、高い数値を出している。実は、北海道…
12月16日(土)11時0分 キャリコネニュース
-
高校を2カ月で中退…学歴もカネもないビッグモーターの落ちこぼれが「年商70億円の中古車会社」を作れたワケ
挫折や壁を乗り越えるにはどうすればいいのか。高校中退という経歴でビッグモーターに入社し、独立後の2017年に立ち上げた中古車販売会社「BUDDICA」(バディカ…
4月9日(水)18時15分 プレジデント社
-
「大人のお子様ランチ」のニーズに応えた…コンビニ弁当より安いニップン「よくばりシリーズ」が大ヒットした理由
製粉大手ニップンの食品事業が好調だ。2025年3月期第3四半期決算では、食品事業の売上高1816億9600万円(前年同期比5.3%増)のうち、冷凍食品事業の躍進…
4月9日(水)17時15分 プレジデント社
-
「千年に一度」の文言がひっそりと消えた…マスコミが報じた死者29.8万人「南海トラフ」被害想定の大問題
南海トラフ巨大地震について、最大29万8000人が死亡するなどとする最新の被害想定が公表された。元静岡新聞記者でジャーナリストの小林一哉さんは「『30年以内に8…
4月9日(水)17時15分 プレジデント社
-
「ママをいじめるために生まれてきた悪魔!」何度罵声を浴びても今は母が好きと語る娘の苦しみ
母の沙織さん(仮名)は、自らも実の親から虐待、性的虐待を受けてトラウマを抱えていた。娘の夢ちゃん(仮名)は、生まれつき目に障害を持つうえに、「育てにくい」子だっ…
4月9日(水)16時15分 プレジデント社
-
被害者を見殺しにしたフジテレビ幹部と似ている…武力知略なのに「天皇のため」で自滅した史上最強の忠臣
鎌倉時代から室町時代において名将といえる武将は誰か。歴史評論家の香原斗志さんは「楠木正成があげられる。ただ、妄信的ともいえる天皇への忠誠を続けた結果、あっけなく…
4月9日(水)16時15分 プレジデント社
-
「自称・広末涼子」「TOKIO山口メンバー」ってなに?…ニュースの「意味不明なマスコミ用語」に感じる違和感の正体
交通事故を起こして搬送された病院で看護師にけがを負わせたとして、俳優の広末涼子容疑者が逮捕された。その第一報が「自称・広末涼子容疑者逮捕」だったため、なぜ「自称…
4月9日(水)13時15分 プレジデント社
-
「何を言うとるんや!」稲盛和夫がブチギレた孫正義の「手のひら返し」ガチンコ対決がバチバチ過ぎてシビれる
Photo:EPA=JIJI/JIJI「経営の神様」稲盛和夫と、「生ける伝説」孫正義――。そんな2人がガチンコでぶつかり合った「クリスマス対決」をご存じだろうか…
4月9日(水)11時10分 ダイヤモンドオンライン