東京・高輪郵便局に関東運輸局が立ち入り検査…不適切な点呼の問題で国交省が特別監査に着手

2025年4月25日(金)11時31分 読売新聞

立ち入り検査のため高輪郵便局に入る国交省の職員ら(25日午前10時3分、東京都港区で)=須藤菜々子撮影

 日本郵便による点呼不備の問題で、国土交通省関東運輸局は25日午前、高輪郵便局(東京都港区)に対し、貨物自動車運送事業法に基づく立ち入り検査を始めた。調査対象の75%にあたる計2391局で不適切な点呼が確認されたと同社が総務省と国交省に報告した後、特別監査の着手は初めて。

 高輪郵便局には午前10時過ぎ、スーツ姿の国交省職員6人が訪れ、硬い表情で局内に立ち入った。日本郵便による社内調査でも、同局で点呼が適切に行われていなかったことが確認されている。国交省は監査を通じ、点呼以外の法令違反の有無も調べる。日本郵便の広報担当者は「今後も監査に協力していく」とコメントした。

 中野国交相は25日午前の閣議後記者会見で、「点呼を実施しないまま貨物運送事業を行うことは、輸送の安全確保を揺るがしかねない。(日本郵便から)報告された事実関係を精査し、不備がある場合は厳正に対処していく」と述べた。村上総務相も「これまでも法令順守の徹底を求めてきたにもかかわらず、多数の点呼業務の不備があったことは、大変遺憾に思っている」とした。

 日本郵便の調査では全国3188の郵便局のうち全13支社管内の2391局で何らかの不備があった。適切に実施したことが映像などで確認できたのは、本来実施すべきだった点呼回数の71%にとどまっていた。国交省は今後も順次、地方運輸局・支局による監査を進め、不正が確認されれば車両使用停止などの行政処分を出す。

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