浜松女児4人死傷、運転の78歳「モノが二重に見えることも」…「不便になる可能性」不安を家族に話さず
2025年5月6日(火)11時54分 読売新聞
小学生の女児4人をはね1人が死亡した事故を起こしたとみられる軽トラックを運ぶレッカー車(3月24日、浜松市中央区で)
家族にはあまり話してはいなかった。自分がよくなかったです——。浜松市中央区で3月、自転車の女児4人が軽トラックにはねられ死傷した事故。自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑での捜査が続く中、在宅で調べを受ける容疑者の男性(78)は5日、運転中の不安を家族に話さなかった後悔を語った。
男性によると、事故直前の約20メートル手前から心臓に痛みを感じ、目が見えなくなったという。その後、意識が戻ったのは女児にぶつかった後で、「子どもたちがいたことはあまり覚えていない」と話す。
3月上旬にも運転中に同様の症状で、垣根にぶつかる事故を起こしたと説明。運転免許の返納を促され、不便になる可能性があるため、家族には言い出せなかったことを明かした。
事故で亡くなった女児(8)の父親(37)によると、男性は謝罪に訪れた際、「気を失って事故を起こした。2、3年前から運転中にモノが二重に見えることがあった」と説明したという。父親は「前から症状があったのならば、なぜ周囲は運転を止めなかったのか」と語気を強めた。