赤沢経済再生相、トランプ関税「交渉範囲」明確化図る…「我が国経済に大変なダメージ与えつつある」
2025年5月1日(木)23時40分 読売新聞
米ワシントン近郊のダレス国際空港に到着した赤沢経済再生相(中央)(4月30日午後11時15分ごろ)=黒木健太朗撮影
【ワシントン=黒木健太朗、下里雅臣】日米両政府は1日午後(日本時間2日未明)、米ワシントンで2回目の関税交渉を行う。日本は自動車への25%の関税や相互関税など一連の措置の見直しを求める。米側の関心事項も確認し、交渉範囲を明確化したい考えだ。
交渉担当の赤沢経済再生相は4月30日、到着したワシントン近郊の空港で「関税措置を見直してもらわないと、我が国経済に大変なダメージを与えつつある」と語った。協議日程が想定より後ろになり、米滞在を予定より1日延ばし3日に帰国するとした。
1日の交渉はベッセント財務長官やグリア通商代表部(USTR)代表らと行う予定だ。米側は4月16日の1回目の協議で、貿易赤字の解消を念頭に自動車や農水産物の輸入拡大を求めたとされる。これに対し、日本政府は外国車の認証制度の緩和や大豆・トウモロコシの輸入拡大などを検討中で、米側の意向を確認しつつ交渉材料として示す可能性がある。
ただ、安易な譲歩は今後の対米交渉を不利にしかねない。赤沢氏は30日、訪米中の自民党の小野寺政調会長、小泉進次郎・元環境相と滞在先のホテルで約1時間面会。関税交渉を巡り、両氏が米政府関係者などから聞きとった情報を共有した。
小野寺氏は取材に「交渉の余地はたくさん残っているということだと思う。赤沢氏を全面的にサポートしたい」と語った。