ルビオ国務長官、米中関税協議「間もなく」…中国側は「米国側が対話を希望しており、評価中」との談話
2025年5月2日(金)17時4分 読売新聞
アメリカと中国の国旗=AP
【ワシントン=田中宏幸、北京=照沼亮介】米国のルビオ国務長官は1日、米FOXニュースのインタビューで、貿易摩擦が激化している中国との関税措置を巡る協議について「ベッセント米財務長官が深く関わっており、協議は間もなく行われる」と明らかにした。
トランプ政権は4月、「相互関税」の上乗せ措置を90日間停止すると発表する一方、中国は対象外とし、相互関税を含む追加関税は計145%となっている。
ルビオ氏は「中国は関税だけでなく、非関税障壁や為替操作など不公正な貿易慣行を通じて我々の産業を衰退させた」と批判。「高関税は中国経済に打撃を与えている。中国側は我々に接触を図っており、話し合いを望んでいる」と述べ、交渉を担当するベッセント氏とともに2国間協議に関与する考えを示した。
ベッセント氏は4月28日、米CNBCのインタビューで、中国との緊張関係について「緩和するかどうかは中国の出方次第だ。145%という関税率は持続不可能な数字だ」と述べていた。
トランプ大統領は中国への追加関税の大幅な引き下げに言及するなど、中国側からの接触を期待する発言を繰り返している。
中国商務省の報道官は2日、トランプ政権の高官から関税措置を巡る米中協議に関する発言が相次いでいることについて、「米国側は関係者を通じて中国に何度も自発的に情報を伝え、対話を希望している。このことへの評価を進めている」との談話を発表した。
ただ、「戦うなら最後まで受けて立つ。話し合うなら門は開かれている」として、米国側から対応を示すべきだとの姿勢は崩していない。「いかなる対話や協議の機会でも、米国が誤った一方的な関税措置を是正しなければ誠意が全くないことを意味し、両国の信頼をさらに損なう」とし、追加関税の撤廃を求めている。