ニデック、牧野フライスへのTOB撤回…対抗策発動で損害発生の恐れがあるため

2025年5月8日(木)20時47分 読売新聞

TOBの狙いなどを説明するニデックの関係者(4月4日、東京都品川区で)

 ニデックは8日、工作機械大手の牧野フライス製作所への株式公開買い付け(TOB)を撤回すると発表した。牧野が計画する対抗策が発動すれば、ニデック側に損害が生じる恐れがあるためとしている。日本では異例の事前交渉がない「同意なきTOB」だったが、ニデックは方針転換を余儀なくされた。

 TOBの正式な撤回は9日付。ニデックは「公開買い付けを維持することは経済合理性を欠くことになりかねない」とのコメントを出した。

 ニデックはもともと4月4日〜5月21日にTOBを実施し、約2500億円を投じて牧野を完全子会社化する計画だった。これに対し、牧野は複数の投資ファンドから初期的な買収提案を受けているとして、TOBの開始時期を5月9日以降に延期するように要請していた。

 だがニデックは予定通り4月4日にTOBを開始。牧野は対抗策の発動を計画し、ニデックは対抗策の差し止めを求める仮処分を東京地裁に申し立てたが、地裁は5月7日付で却下していた。

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