富士通、世界トップレベルのデータセンター電力使用効率実現に向け、Supermicroおよびニデックと協業

2025年4月17日(木)15時47分 PR TIMES

40年の実績を持つ高信頼な水冷技術を活用し、データセンターの環境負荷を低減するサービスを提供開始

当社は、このたび、 Super Micro Computer, Inc. (以下、Supermicro)およびニデック株式会社(以下、ニデック)と、データセンターのエネルギー効率向上を目指し、世界トップレベルの電力使用効率(以下、PUE)(注1)実現に向けた協業に合意しました。本協業において、3社は、Supermicroの高性能なGPUサーバと、当社の世界トップクラスのスーパーコンピュータやミッションクリティカル領域向けサーバ群に搭載し40年培ってきた水冷ハードウェア技術に加えその知見をベースに開発した水冷監視制御ソフトウェア、ニデックの高性能かつ高効率な冷却システムを組み合わせ、エネルギー効率に優れたデータセンター運営を可能にするソリューションを開発します。また、当社の館林データセンターでソリューションの効果検証を行い、2025年度(注2)第4四半期までに世界トップレベルのPUEをお客様が目指せるデータセンター環境の提供を目指します。

近年、AIの急速な普及に伴うコンピューティングの需要増加に対応するため、世界各国でデータセンターの建設が相次ぎ、電力供給量の増加が大きな社会課題になっています。これは、AIサーバに用いられるGPUの演算量増加による発熱量増加に起因するもので、その冷却に膨大な電力が使用されています。現在運用されている多くのデータセンターが採用している空冷方式はPUEが平均1.6であるのに対し、水冷方式は平均PUE1.2(注3)と高い冷却効率を実現できますが、水冷方式のシステム設計や構築、運用に高度な専門知識とスキルを要するため導入のハードルが高く、普及が進んでいないことが課題になっています。

上記課題を解決するため、先進的な水冷技術と知見、およびソフトウェア技術に強みを持つ当社と、世界市場におけるGPU搭載AIサーバにおいてトップクラスのシェアを誇るSupermicro、および水冷モジュールシステムや周辺デバイスにおいて高い信頼性を誇るニデックの3社が協業し、データセンターにおける冷却電力削減に取り組んでいきます。

協業における各社の役割
富士通:世界トップクラスの計算速度を誇るスーパーコンピュータや高信頼・高可用性が求められるミッションクリティカル領域のサーバ群向けに40年培ってきた水冷技術と、先進的なソフトウェア技術を有しています。これらを活かし、水冷ハードウェアとサーバの状態をリアルタイムで監視し、複数のCDU(注4)などを統合管理する水冷監視制御ソフトウェアを新たに開発し、冷却システム全体の高信頼性・高可用性・高効率性を実現します。これにより、水冷設備の電力消費量を削減し、データセンター全体のエネルギー効率を従来の空冷方式と比較して最大40%向上できる見込みです。

Supermicro:水冷を前提としてGPUの演算能力を最大限に引き出す、高密度かつ高性能なAIサーバシステムを提供します。これにより、空冷ファンが不要となるためサーバの電力消費を大幅に削減するとともに、低騒音や設置環境温度低減などのサーバ設置環境の改善にも大きく貢献します。

ニデック:2024年11月には累計出荷台数5,000台を達成した、世界トップレベルのシェアを誇るCDUを中心とした高効率な冷却システムを提供します。ニデックグループの技術力を結集し、自社製高性能内製ポンプを始め、水冷に関わる技術と知見を最大限に投入し、これにより、サーバ内の熱管理を最適化し、サーバシステム全体の省エネルギー化を実現し、電力削減に大きく貢献します。

本協業を通じて3社は、データセンター全体におけるエネルギー効率の向上を図り、持続可能な社会の実現に寄与することを目指します。

なお、当社は長年培ってきた水冷の技術や知見を活かしたデータセンターの冷却トータルソリューションサービス「Fujitsu Liquid Cooling Management for Datacenter」(以下、本サービス)を、2025年度第1四半期に提供します。本サービスは、新たにデータセンターの水冷対応を検討するお客様や、さらなるデータセンターの省エネルギー化を目指すお客様に向け、導入検討・計画段階から構築、運用・保守にわたりライフサイクル全般をワンストップで支援するとともに、ハードウェアからソフトウェア、保守サポートまでオールインワンで、初期投資費用を抑えて導入できるサブスクリプション型で提供します。
今後は、Supermicro製を含め順次対応サーバを拡大するとともに、水冷監視制御ソフトウェアに高度なAIを活用するなど、先進技術を採用した機能向上、サービス強化を図ることで、データセンターの環境負荷低減に貢献していきます。

商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈
注1 PUE:
Power Usage Effectiveness。データセンターの電力使用効率を示す指標。データセンター全体の消費電力をサーバなどのICT機器の消費電力で割った値。1.0に近いほど効率的とされる。

注2 年度:
当社の決算期は3月末日。

注3 空冷方式はPUEが平均1.6であるのに対し、水冷方式は平均PUE1.2:
富士通調べ。

注4 CDU:
Coolant Distribution Unit。熱交換器とポンプで構成され、備えられたポンプでサーバ用の冷却水を循環させ、熱交換器により冷却水の熱を外部に放出する装置。

当社のSDGsへの貢献について
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2015年に国連で採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、世界全体が2030年までに達成すべき共通の目標です。当社のパーパス(存在意義)である「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」は、SDGsへの貢献を約束するものです。




[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/93942/409/93942-409-e5efc36fe9f14cbc932410c2a49eb494-1276x1276.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/93942/409/93942-409-dd296374cd0838d7d5ae468b526f8e0d-1276x1276.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]



[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/93942/409/93942-409-0b57a7e8f729e536b82f1241b21085e2-1276x1276.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]




本件が貢献を目指す主なSDGs

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