備蓄米が小売りに渡ったのは7・1%、店頭に行き渡らない状態続く…4月27日時点

2025年5月20日(火)19時19分 読売新聞

フォークリフトで精米工場に搬入される備蓄米(4月7日)

 農林水産省は20日、政府備蓄米の4月27日時点での流通状況を発表した。3月中に落札された備蓄米約21万トンのうち、スーパーなどの小売業者や外食・中食業者に届いたのは10・5%の2万2379トンで、消費者が手にする小売りに限ると7・1%の1万4998トンにとどまった。

 前回調査の4月13日時点では、小売りに渡ったのは全体の1・4%だった。今回は6ポイント近く上昇したものの、依然としてスーパーなどの店頭に十分行き渡らない状態が続いている。

 農水省は3月に2回の入札を実施。4月27日までに全国農業協同組合連合会(JA全農)など集荷業者に20万8380トン(98・2%)が引き渡された。卸売業者へ販売されたのは5万4645トン(25・8%)。

 JA全農などによると、トラックの輸送手配といった事務手続きに加え、卸売業者の精米や袋詰めに時間がかかることが遅れの要因という。農水省はJA全農に対し、速やかに取引先との調整を進め、供給を拡大するよう要請するなど流通の円滑化を急いでいる。

 農水省は20日、集荷業者と卸売業者の間で取引される2024年産米の今年4月の相対取引価格(玄米60キロ・グラム当たり)が、全銘柄平均で前月より1226円(5%)高い2万7102円(税込み)だったと発表した。2か月ぶりの上昇で過去最高を更新した。

 24年産米は早い時期から取引が進んだことから、4月の取引数量は9・4万トンと3月(16・9万トン)から大きく減少し、価格の変動幅が大きかった。備蓄米の契約が進んだ3月は価格を押し下げたが、4月は効果が限定的だった。

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