香港前場:ハンセン0.6%安で3日ぶり反落、上海総合は0.05ポイント高
2025年5月22日(木)13時34分 サーチナ
22日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比131.90ポイント(0.55%)安の23695.88ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が41.79ポイント(0.48%)安の8619.15ポイントと3日ぶりに反落した。売買代金は1076億2410万香港ドルとなっている(21日前場は1192億9760万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスがやや強まる流れ。トランプ米政権の高関税政策が世界のサプライチェーン(供給網)を混乱させ、インフレ圧力を高めるとの見方がくすぶっている。世界的な金利高がネガティブ。21日の米債券市場では、米10年債利回りの上昇が続き(債券価格は続落)、2月中旬以来、約3カ月ぶりの高水準を付けた。欧州や日本でも長期金利が上昇している。また、貿易問題を巡る米中協議の進ちょくも気がかり材料だ。
ただ、下値は限定的。中国景気の過度な減速懸念の後退や、相場の先高観などが支えだ。モルガン・スタンレーは最新リポートで、2025年の中国経済成長見通しを上方修正し、MSCI中国株指数やハンセン指数など中国株マーケットの主要株価指数についても目標株価を引き上げている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が4.8%安、中国ミネラルウォーター最大手の農夫山泉(9633/HK)が3.7%安、中国政府系の華潤ビールHD(291/HK)が2.5%安と下げが目立った。
セクター別では、香港の不動産が安い。領展房地産投資信託基金(823/HK)が2.0%、新世界発展(17/HK)と新鴻基地産発展(16/HK)、恒隆地産(101/HK)がそろって1.6%ずつ下落した。米利下げ期待が後退する中、金融政策で米国に追随する香港でも金利が高どまりすると懸念されている。
酒造やレストランチェーンなど飲食関連もさえない。華潤ビールのほか、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が3.4%安、珍酒李渡集団(6979/HK)が1.2%安、海底撈国際HD(6862/HK)が3.3%安、周黒鴨国際HD(1458/HK)が2.6%安で引けた。中国政府が先ごろ、「浪費は恥」だとして、公務員に酒やたばこを控えるよう通達を出したことが改めて売り材料視されている。
半面、産金株は高い。霊宝黄金(3330/HK)が5.0%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が2.9%、中国黄金国際資源(2099/HK)が2.8%、招金鉱業(1818/HK)が2.4%ずつ上昇している。金相場の上昇が手がかり。昨夜のNY市場では金先物が0.9%高と3日続伸し、22日の時間外取引でも続伸している。
他の個別株動向では、新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(9868/HK)が7.3%高。同社が発表した1〜3月期決算は赤字だったが予想ほどではなく、売上高は上振れた。4〜6月期の売上高見通しもアナリスト予想を上回っている。
本土マーケットは小幅ながら4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05ポイント高の3387.63ポイントで前場取引を終了した。銀行・保険が高い。自動車、エネルギー、産金、空運、半導体なども買われた。半面、不動産は安い。非鉄・建材、医薬、公益、酒造・食品も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
投資家の慎重スタンスがやや強まる流れ。トランプ米政権の高関税政策が世界のサプライチェーン(供給網)を混乱させ、インフレ圧力を高めるとの見方がくすぶっている。世界的な金利高がネガティブ。21日の米債券市場では、米10年債利回りの上昇が続き(債券価格は続落)、2月中旬以来、約3カ月ぶりの高水準を付けた。欧州や日本でも長期金利が上昇している。また、貿易問題を巡る米中協議の進ちょくも気がかり材料だ。
ただ、下値は限定的。中国景気の過度な減速懸念の後退や、相場の先高観などが支えだ。モルガン・スタンレーは最新リポートで、2025年の中国経済成長見通しを上方修正し、MSCI中国株指数やハンセン指数など中国株マーケットの主要株価指数についても目標株価を引き上げている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が4.8%安、中国ミネラルウォーター最大手の農夫山泉(9633/HK)が3.7%安、中国政府系の華潤ビールHD(291/HK)が2.5%安と下げが目立った。
セクター別では、香港の不動産が安い。領展房地産投資信託基金(823/HK)が2.0%、新世界発展(17/HK)と新鴻基地産発展(16/HK)、恒隆地産(101/HK)がそろって1.6%ずつ下落した。米利下げ期待が後退する中、金融政策で米国に追随する香港でも金利が高どまりすると懸念されている。
酒造やレストランチェーンなど飲食関連もさえない。華潤ビールのほか、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が3.4%安、珍酒李渡集団(6979/HK)が1.2%安、海底撈国際HD(6862/HK)が3.3%安、周黒鴨国際HD(1458/HK)が2.6%安で引けた。中国政府が先ごろ、「浪費は恥」だとして、公務員に酒やたばこを控えるよう通達を出したことが改めて売り材料視されている。
半面、産金株は高い。霊宝黄金(3330/HK)が5.0%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が2.9%、中国黄金国際資源(2099/HK)が2.8%、招金鉱業(1818/HK)が2.4%ずつ上昇している。金相場の上昇が手がかり。昨夜のNY市場では金先物が0.9%高と3日続伸し、22日の時間外取引でも続伸している。
他の個別株動向では、新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(9868/HK)が7.3%高。同社が発表した1〜3月期決算は赤字だったが予想ほどではなく、売上高は上振れた。4〜6月期の売上高見通しもアナリスト予想を上回っている。
本土マーケットは小幅ながら4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05ポイント高の3387.63ポイントで前場取引を終了した。銀行・保険が高い。自動車、エネルギー、産金、空運、半導体なども買われた。半面、不動産は安い。非鉄・建材、医薬、公益、酒造・食品も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)