株式会社ジェイエムインテグラルが支援する2つのオンライン診療事業が厚生労働省「令和6年度地域医療基盤総合推進調査事業 実施報告」に掲載されました。
2025年5月23日(金)12時48分 PR TIMES
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136007/17/136007-17-47bdda0f586eb624e576666720d14338-2400x1200.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]株式会社ジェイエムインテグラル(東京都港区、代表取締役:和泉大志)が支援を行った、山口県と山口県防府市におけるオンライン診療事業が、厚生労働省による「令和6年度地域医療基盤総合推進調査事業 実施報告」において、地域医療の先進事例として掲載されました。 ▶︎ 詳細:厚生労働省「救急医療機関受診の適正化に向けた、軽症の急性疾患等に 対応するための遠隔医療等の活用に関する調査研究 報告書」(https://www.mhlw.go.jp/content/001482538.pdf)
掲載された事例は以下の通りです。
・山口県発熱外来オンライン診療事業
(報告書「4.2.2 コロナ禍におけるオンライン診療の導入事例」参照)
弊社は、コロナ禍での山口県内における医療機関の逼迫や救急搬送困難事例の増加といった課題に対し、保健所と連携して、感染拡大ピーク時の臨時的な対応としてオンライン診療体制を構築しました。
具体的には、令和4年12月29日〜令和5年1月31日および令和5年8月10日〜8月20日の期間に、健康相談コールセンターを入口としたトリアージ体制を設計。対面診療が必要なケースは保健所と連携することで適切に地域の医療機関受診を促し、オンラインで完結可能な患者にはオンライン診療を提供しました。
報告書では、「令和5年夏期においては、発熱患者における対面診療を約30%程度削減した」とされ、医療資源の効率的活用に寄与した点が高く評価されています。
▶︎ 詳細:https://jmintegral.com/case/rO-UbYOW(https://jmintegral.com/case/rO-UbYOW)
・防府市休日診療所におけるオンライン診療事業
(報告書「4.2.3 平時におけるオンライン診療の導入事例」参照)
弊社は、防府市および防府医師会・防府薬剤師会と連携し、2024年10月より、夜間の内科一次救急が不足していた地域に対して、初期救急体制を補完するオンライン診療の提供を支援しています。
対象患者は高校生以上で、発熱や風邪、軽度の腹痛、皮膚疾患などが想定されており、診療は看護師による症状確認から医師の診療、処方、薬の院内受け渡しまでを含むシームレスな体制を構築しております。弊社は、オンライン診療を行う医師の確保、運用設計、クラウドシステム整備等を通じ、現場実装を支援しました。
報告書では、「インフルエンザ流行期における内科受診の約1割をオンライン診療で対応しており、地域医療体制への一定の効果が確認された」と紹介されており、加えてオンライン診療を契機とした「地域医師のDX推進」や「若手医師の医師会参画」といった波及効果も言及されています。
▶︎ 詳細:https://jmintegral.com/case/fvkAijHE(https://jmintegral.com/case/fvkAijHE)
以下、調査事業において報告いただいた原文を記載いたします。
『コロナ後の平時においては山口県防府市や千葉県野田市などにおいて特定の診療科、時間、曜日、地域における初期救急体制の補完を目的として自治体でオンライン診療が導入されている。
山口県防府市では夜間において、防府市と防府医師会、防府薬剤師会とジェイエムインテグラル社が連携し内科の一次救急の窓口としてオンライン診療が 2024 年 10 月より開始された。防府市では、もともと夜間の内科の一次救急がなく、二次救急・三次救急の医療機関に軽症であっ てもウォークインで多数の患者が来院されている状況もあり、防府市、防府医師会、防府薬剤師会 を中心にコロナ禍でオンライン診療を実施していた山口県の実施例を参考にしながら導入を進めた。
対象患者は高校生以上で急な発熱、つらい風邪症状、皮膚のかゆみ、軽い腹痛等の内科疾 患の患者である。特徴として、オンライン診療を提供する医師は防府医師会の医師と事業者に登録されている県外の医師で構成されており、「ふるさと診療」という形で、地域にゆかりのある医師と防府医師会が連携し地域の医療機関を主体としてオンライン診療が提供されている。特に県外医師の勤務にあたっては、事前に防府医師会長とのウェブ面談を通じて、臨床経験、専門診療科、防府市における本事業の位置付けについて話し合いを行う流れとなっている。
患者はオンライン診療事務局に電話し、オンライン診療の適応となるか、まず症状等を看護師に伝える。その後、オンライン診療事務局における看護師並びに医師がビデオ通話上で患者情報を共有したのち、患者にもビデオ通話に入室いただき、医師が診療前相談を実施する。対面診療が必要か判断され、オンライン診療適用と医師が判断した場合は、そのままオンライン診療を受診する。診療録並びに処方薬等の情報はクラウドシステムにアップロードの上、遠隔の医師から現地の防府市休日診療所に共有され、患者が自宅にてオンライン診療受診後、当日中に患者ご本人もしくはご家族等が休日診療所にて薬の受け取り(院内処方)、支払いを行う。インフルエンザの流行期であった 2024 年 12 月 31 日および 2025 年 1 月 2 日に休日診療所にて対面診療と合わせて オンライン診療を提供し、内科受診の約 1 割をオンライン診療で対応した効果が出ている。
厚生労働省により発出された「オンライン診療の適切な実施に関する指針」に基づき、上述の通り防府市には夜間における一次救急体制がなかったため、本オンライン診療において初診患者の受け入れについては「休日夜間等でかかりつけの医師がオンライン診療に対応できない場合」に該当する。対面医療機関との連携においては、事業開始(住民へのオンライン診療提供)前に防府市、各二次、三次医療機関との協議の上、特に対面診療が必要となる患者については、オンライン診療勤務医師より診療前相談並びにオンライン診療実施後の患者情報を適切に対面医療機関へ連携する運用となっている。
オンライン診療以外の地域への効果として、遠隔から勤務する医師のうち、防府医師会へ加入する若手医師も見られ、「ふるさと」という地域との共通点をもとに、オンライン診療においても重要な「顔の見える関係」が構築されている。加えて、防府医師会の医師もオンライン診療に参画していることから、自院ではオンライン診療に取り組んだ経験のない医師が本事業に携わることにより、厚生労働省のオンライン診療研修を受講する、オンライン診療に新しく挑戦するなど、地域医師のDXに対する抵抗感の軽減につながっていることも特徴と言える。』
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136007/17/136007-17-437c641401e6cdb119640a758d46c8ab-1038x770.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ](報告書「4.2.3 平時におけるオンライン診療の導入事例」参照)
【代表のコメント】
このたび、弊社が支援する2事業が厚生労働省の調査対象としてご評価いただいたことを大変ありがたく思います。地域課題に応じた医療提供体制をご支援させていただく中で、自治体・医師会・薬剤師会等地域医療を担う皆様との信頼関係、連携強化を何よりも重要視して進めてまいりました。これらの取り組みについて、今後の地域医療を支える一つのモデルになると確信しております。これからもICTを活用した新たな医療提供体制のご支援、ふるさとへの想いを軸にした顔の見える関係性づくりを通じ、持続可能な地域医療の実現に貢献してまいります。
【本報告書の公開元】
▼厚生労働省「令和6年度地域医療基盤総合推進調査事業 実施報告」(PDF)(ページ中下部 11.事業報告書)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/index_r6_00002.html(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/index_r6_00002.html)
【本件に関するお問合せ】
株式会社ジェイエムインテグラル
地域医療支援部:田中勇成
お問い合わせ:https://jmintegral.com/contact(https://jmintegral.com/contact)
Tel: 03-4500-7155