香港前場:ハンセン0.6%高で反発、上海総合は0.1%上昇

2025年5月23日(金)13時28分 サーチナ

 23日前場の香港マーケットは、主要83銘柄で構成されるハンセン指数が前日比135.68ポイント(0.58%)高の23679.99ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が64.56ポイント(0.75%)高の8622.20ポイントと反発した。売買代金は1093億9940万香港ドルとなっている(22日前場は1076億2410万香港ドル)。
 中国の政策に対する期待感が相場を支える流れ。中国当局が先ごろ、政策金利の引き下げなど、経済対策を集中して打ち出したことが改めて材料視されている。モルガン・スタンレーは最新リポートで、2025年の中国経済成長見通しを上方修正し、中国株マーケットの主要株価指数についても目標株価を引き上げた。ほか、JPモルガンの中国共同代表は中国経済は広範に持ち直しているとの認識を示したうえで、外国人投資家も中国への関心を高めていると述べている。ただ、上値は限定的。米金利に上昇圧力が強まっているほか、貿易問題を巡る米中協議の進ちょくが気がかりだ。指数は朝方、マイナス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が4.8%高、自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が3.9%高、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が3.2%高と上げが目立った。BYDについては、海外販売の好調も支援材料。調査会社の最新リポートによると、欧州市場のBYD製純電気自動車(BEV)販売は、今年4月に米テスラ(TSLA/NASDAQ)を初めて上回った。
 セクター別では、医薬関連が高い。石薬のほか、緑葉製薬集団(2186/HK)が7.7%、信達生物製薬(1801/HK)が6.7%、山東新華製薬(719/HK)が3.4%ずつ上昇した。そのほか、江蘇省拠点の江蘇恒瑞医薬(600276/SH、1276/HK)が本日、香港に重複上場。公募価格(44.05香港ドル)を30.9%上回る57.65香港ドルで前場の取引を終えた。
 中国の証券・保険セクターもしっかり。華泰証券(6886/HK)が2.7%高、中国国際金融(3908/HK)が1.9%高、中信証券(6030/HK)が1.4%高、中国人寿保険(2628/HK)が2.2%高、新華人寿保険(1336/HK)が1.2%高で引けた。
 半面、産金セクターはさえない。山東黄金鉱業(1787/HK)が3.0%、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が2.1%、招金鉱業(1818/HK)が2.0%ずつ下落する。そのほか、宝飾小売チェーンの周大福珠宝(1929/HK)が4.5%安、六福集団(590/HK)が1.8%安と値を下げた。
 本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.08%高の3382.96ポイントで前場取引を終了した。消費関連が高い。自動車、医薬、素材なども買われた。半面、公益は安い。エネルギー、運輸、銀行、不動産、半導体も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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