大和証券が社内コンペで顧客対応DXを促進、コンタクトセンターの属人化を解消
2025年5月27日(火)12時18分 PR TIMES
カスタマーサポート向けAIエージェントを提供するカラクリ株式会社(東京都中央区:代表取締役CEO 小田志門、以下カラクリ)は、大和証券株式会社(本社:東京都千代田区)がコンタクトセンターの業務効率化と標準化を目的に、2024年11月よりオペレーター支援AIエージェント「KARAKURI assist」を導入したことをお知らせします。本ツールの組織浸透を促進するために、大和証券ではユニークな「定型文コンペ」を実施し、メール対応時間を1件あたり平均6分50秒短縮し、月間52時間の工数削減を実現しております。
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■導入背景
大和証券株式会社のコンタクトセンターは、大和証券の「顔」として、お客様への応対を通じて課題解決のサポートをするとともに、「お客様の声を会社に届ける」という重要な役割を担っております。しかし、証券業務特有の複雑な事務手続きや、NISA関連の問い合わせ急増により、業務の複雑化が進行していました。
特にメール対応においては「定型文活用が個人管理に依存し、属人化が進行」「新人は定型文の活用ノウハウに乏しく 、一人立ちまでに約半年を要する」「ナレッジの分散により対応品質にばらつきが発生」などの課題を抱えておりました。これらの課題解決のため、誰でも均質な対応ができる体制構築を目指し、KARAKURI assistの導入が決定されました。
■KARAKURI assistの活用方法と効果
大和証券では2024年11月からKARAKURI assistのトライアルを開始し、2025年2月に本格運用へ移行しました。導入効果を最大化するため、以下のポイントを重視した活用を行っています。
効果的なタグ設計による検索性向上
お客さまからよく寄せられる質問パターンを分析し、それに対応するタグ付けを実施。これにより検索ヒット率が大幅に向上し、必要な回答テンプレートへの素早いアクセスが可能になりました。
現場主導のボトムアップ型ナレッジ共有
定型文の登録を上席者に限定せず、誰でも自由に登録できる仕組みを最大限に活用。現場オペレーターの実践知を集約した、真に使えるナレッジベースを構築しています。
2025年1月に、1カ月で対応した全メール件数について調べたところ、約3割の問い合わせについては、定型文を活用しておりました。定型文活用時には従来の対応と比べ平均で約6分50秒短縮され、結果としてこの1カ月間の削減時間は合計で52時間でした。
■組織浸透を加速させた「定型文コンペ」の実施
KARAKURI assistの組織浸透と主体的活用を促進するため、大和証券では本格導入後に「定型文コンペ」という独自のアプローチを展開しております。
【社内コンペの取り組みと特徴】
- チーム内で定型文の登録件数を競い合うコンテストを開催
- 期間中に最も多く利用された定型文を登録したメンバーを表彰
- オペレーターが「用意されたものを使う」という受動的な姿勢から、「自ら作り、活用する」という主体的な意識への転換を促進
多くの企業で課題となる「導入後に使われないシステム」という状況を回避するため、競争原理を活用したこの取り組みは大きな効果をもたらしました。KARAKURI assistの「誰でも自由に定型文を登録できる」という特長を活かし、現場の実践知を結集した品質の高いナレッジベースが短期間で構築されています。コンペという「楽しさ」が加わることで自発的な参加意欲が高まり、ツールの定着率向上と持続的な活用促進に寄与しています。
■大和証券株式会社 東京コンタクトセンター第一部 オペレーション課 課長代理 加藤 純平さま コメント
KARAKURI assistの導入と定型文コンペの実施により、ナレッジの共有と活用が飛躍的に進みました。オペレーターは『用意されたものを使う』という意識が強いため、自ら定型文を登録し、業務に活用していくという主体的な意識を持ってもらうことが重要でした。コンペという形で楽しみながら取り組めたことが、ツールの定着に大きく貢献しています。
今後はメール対応にとどまらず、チャットなどノンボイスチャネルへの対応拡張も視野に入れています。当社が掲げる『お客様の資産価値最大化』というミッションに貢献するため、問い合わせ対応の効率化によってお客様への価値創造の時間を生み出す取り組みをさらに進めていきます
▶ 会社概要
カラクリは「FriendlyTechnology」というビジョンを掲げ、大規模言語モデル(LLM)のカスタマーサポートへの実用化を目指すAIスタートアップです。2018年からはトランスフォーマーモデルであるBERTの研究を開始し、2022年からはGPTを含む大規模言語モデルの研究に取り組んでいます。また当社のSaaS事業で提供するカスタマーサポート向けAIシリーズは、高島屋、SBI証券、セブン-イレブン・ジャパン、星野リゾートなど、各業界のトップ企業に選ばれ続けています。
【主な実績】
- 2018年 ICCサミット「スタートアップ・カタパルト」入賞
- 2020年 Google for Startups Accelerator 2020に採択
- 2022年 Google for Startups Growth Academy Tech 2022に採択
- 2023年 AWS LLM開発支援プログラムに採択
- 2024年 生成AI実用化推進プログラムに認定
- 2024年 Meta社 完全招待制の生成AI開発者会議に参加
- 2024年 経済産業省「GENIAC」に採択
住所 : 〒104-0045 東京都中央区築地2-7-3 Camel 築地 II
設立 : 2016年10月3日
代表者 : 代表取締役CEO 小田 志門
事業内容 : カスタマーサポート特化型AI「KARAKURI」シリーズの開発・提供・運営など
URL : https://about.karakuri.ai/ (https://about.karakuri.ai/)