日本人は「何度も旅行に行く」「一度も行かない」で二極化、国内旅行の需要喚起必要と指摘
2025年5月27日(火)14時3分 読売新聞
訪日客らでにぎわう浅草寺の雷門前
政府は27日、2025年版の「観光白書」を閣議決定した。白書では、24年に過去最高を更新した国内旅行消費額のさらなる拡大に向け、訪日外国人だけでなく、日本人の旅行者に対する需要喚起も必要と指摘した。
24年の国内旅行消費額は、新型コロナ禍前の19年比22・8%増の34・3兆円で、このうち日本人による消費額は25・1兆円となり約7割を占めた。また、地方の延べ宿泊者数の約9割も日本人が占めるなど、国内の旅行産業に対する日本人の旅行者の存在は大きい。
このほか、白書では、日本人の国内旅行の動向を分析した。全体で年間に何度も旅行に行く層と一度も行かない層がいずれも増加しており、二極化が進んでいると結論付けた。
国内旅行の活性化策として国土交通省は、休暇とテレワークを一体化した「ワーケーション」の推進や休日に集中する旅行需要の分散化の促進などを打ち出している。