「あんぱん」豪&蘭子成就!細田佳央太語る裏側「ぎこちなくても」自身最少台詞の難役挑戦 河合優実に感謝

2025年5月8日(木)8時15分 スポーツニッポン

 ◇「あんぱん」原豪役・細田佳央太インタビュー

 女優の今田美桜(28)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「あんぱん」(月〜土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は8日、第29回が放送され、若き石工・原豪と朝田家の次女・蘭子の恋がついに成就した。出征前夜にようやく結ばれた2人に、視聴者は涙。朝ドラ初出演で、豪ちゃん好演が話題を呼ぶ俳優の細田佳央太(23)に撮影の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」シリーズなどのヒット作を放ち続ける中園ミホ氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算112作目。国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルに、激動の時代を生き抜いた夫婦を描く。

 第29回は1937年(昭和12年)、原豪(細田佳央太)の壮行会の日。朝田蘭子(河合優実)は朝田のぶ(今田美桜)に背中を押され、勇気を出して豪のもとへ。しかし、お互いに思いを伝えられず、ぎこちない空気が流れる。そして、盛大な壮行会。豪はあいさつで朝田家の人々に感謝。だが、3姉妹がよさこい節を歌って盛り上がる中、たまらず席を外し…という展開。

 豪は旅支度をし、一人、朝田家を出発。蘭子が追い掛けてくる。

 蘭子「豪ちゃんは足が遅いき、弾に当たらんか心配や。きっともんてきてよ(戻ってきてよ)。きっとやのうて、絶対や」

 豪「蘭子さん、わしからもお願いがあります。無事もんてきたら、わしの嫁になってください!」

 蘭子「豪ちゃん、どう言いて今そんなこと言うが」

 のぶ「蘭子、ちゃんと返事せんと。豪ちゃん行ってしまうがで」

 蘭子「うち、おまさんのこと、うんと好きちや。豪ちゃんのお嫁さんになるがやき、もんてきてよ」

 豪「蘭子さん、ありがとう。もんてきます、絶対に!」

 朝田羽多子(江口のりこ)「間に合うた。これ、着替え。豪ちゃん、明日行ってしまうがで。今夜はもんてこんでえい。豪ちゃん、蘭子をよろしゅうお願いします。花嫁衣装も用意しちゃれんで、ごめんで。早よー行き」

 2人は手を取り合い、見つめ合って去っていく。のぶは涙。豪と蘭子は幸せそうに汽車に揺られた。

 細田は4歳から芸能活動を開始。19年公開の映画「町田くんの世界」(監督石井裕也)の主演に、1000人超の応募者の中から抜擢され、各映画賞(新人賞)を席巻。21年4月期のTBS日曜劇場「ドラゴン桜」で東大合格を目指す昆虫好きの心優しき生徒・原健太役を好演し、感動を呼んだ。

 23年にはNHK「どうする家康」で主人公・徳川家康(松本潤)の長男・松平信康役を演じ、大河ドラマ初出演。中盤のクライマックス「信康・築山殿事件」を見事なまでに全うした。

 朝ドラは今回が初出演。豪は釜次(吉田鋼太郎)の愛弟子で、家族同然の存在。寡黙だが、朝田家を支える縁の下の力持ちぶりや性根のよさを、その背中や佇まいで体現している。

 「これほど台詞が少ないキャラクターを演じるのは初めてです。だからこそ、豪が朝田家の会話に入ったりした時、視聴者の皆さんが『この人、急にしゃべったけど、何?』といった違和感を覚えないように、台詞のないシーンで普段から豪の感情が伝わるようにしないといけない。それがまず豪を演じるにあたっての最低限のスタートラインで、15分しか尺がない朝ドラでどこまで表現できるのか、身の引き締まる思いでした」と難役への挑戦を語った。

 豪はドラマオリジナルのキャラクター。出征の展開については、第6週の演出・野口雄大監督とチーフ演出・柳川強監督からも「当時はオリンピックに選ばれるようなものだと教えていただきました。朝田家の皆さんとも、そういう共通認識を持って演じました。現代の僕からすれば胸が苦しくなりますけど、豪は当時の価値観で受け止めている。僕自身が悲壮感を持つと、豪に影響して役がブレてしまうので、そうならないよう心掛けました」と振り返った。

 とはいえ、自身の生死が懸かる一大事。今生の別れとなる可能性もある出征前夜、蘭子に「無事もんてきたら、わしの嫁になってください!」と告白した。

 蘭子役の女優・河合優実とは、22年公開の映画「女子高生に殺されたい」「線は、僕を描く」に続く3回目の共演。「事前に、複雑なことは何も話さなかったですね。土佐ことば指導の西村(雄正)さんも『ここは土佐弁を気にせず、感情のまま、お芝居優先で』とおっしゃってくださいました。ここまでも豪と蘭子さんが2人で話すシーンには台詞が少なく、お互いに想いを秘めたままなので、ぎこちない空気感が常にありました。だからこそ視聴者の皆さんが2人にヤキモキしたり、感情移入をしてくださったりしたのかなと思います。このシーンもぎこちなくてもいいからその場で感じた空気感と気持ちを大切に演じようと臨みました」

 「台詞のない無の時間でさえも、しっかり感情を動かして、芝居として成立させることができるのが河合さん。それは、過去2回の共演経験でも出演作を見ても実感していましたし、彼女にしか醸し出せない空気感があるので、今回も河合さんを信頼して、委ねた部分もあります」と感謝。若手きっての実力派同士が、序盤のヤマ場を築き上げた。

 明日9日には同局「あさイチ」(月〜金曜前8・15)の看板コーナー「プレミアムトーク」に生出演。今作の撮影秘話や自身のキャリアを語る。

スポーツニッポン

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