「巨人の大先輩にも嫌な先例が…」肘を故障した岡本和真(28)の“メジャー挑戦”に暗雲が漂う理由とは《昨オフは菅野に“順番”を譲る》

2025年5月16日(金)20時0分 文春オンライン

 このまま引き離されてしまうのか。セ・リーグ2位の巨人は5月11日のヤクルト戦に敗れて2カード連続の負け越し。首位の阪神を追走するどころか引き離されつつある。原因が主砲・岡本和真内野手(28)の不在であることは明白だ。


 岡本は6日の阪神戦、初回の一塁守備中に、三塁からの逸れた送球を捕球しようとして打者走者と交錯。悶絶して途中交代となり、翌7日に左肘の靱帯損傷が判明した。全治3カ月を要する見込みだという。


「実戦復帰は早くても8、9月になるでしょう。岡本は4月末まで打率3割4厘、7本塁打、23打点と好調で、3、4月度の月間MVPも受賞した。その岡本が後半戦まで出場できないというのは、巨人にとっては全く想定していなかった非常事態です」(スポーツ紙記者)



月間MVPを受賞したが… ©共同通信社


「巨人の大先輩にも嫌な先例が…」


 中でも肘の怪我は強打者にとって致命傷になりかねないという。


「巨人の大先輩にも嫌な先例があります。中畑清氏が1982年10月、今回の岡本と同様に一塁守備中に三塁からの逸れた送球で走者と交錯して左腕を故障。同年は25本塁打を記録しましたが、翌年は15本まで減少した。84年には31本塁打を記録しましたが、以降は成績を落としました。肘の怪我の影響だったとされます」(スポーツ紙デスク)


 岡本がかねて目指しているメジャーリーグにも、“悪夢の前例”となるスラッガーがいる。


「ドジャースのマックス・マンシー内野手(34)です。ド軍移籍後デビューシーズンとなった2018年に35本塁打、翌19年も35本をマークし、主砲候補として期待されましたが、21年のレギュラーシーズン最終戦で一塁の守備でやはり走者と交錯して左肘を脱臼し、靱帯も損傷しました」(MLB関係者)


 22年以降の打率は低迷。昨季は2割3分2厘、15本塁打とキャリアワーストに近い記録。今季も10日までで1割9分7厘、1本塁打という低調ぶりで、「トレード要員」と囁かれる。マンシーは岡本や中畑氏とは異なり左打者ではあるが、肘の故障は引き手や押し手に関わらないという。


昨年は菅野に順番を譲り、今オフこそ大チャンスだったが…


「肘の故障のやっかいな点は、復帰直後に影響がなくても、ずいぶん後から影響が出てくる危険性があること。岡本も復帰後、これまでのように好成績を残せるかは不透明です」(前出・デスク)


 岡本はメジャー志向を公言しているが、昨オフは菅野智之投手(現オリオールズ)に順番を譲った。今オフこそはポスティング制度を利用してのメジャー挑戦が確実視されていたが、暗雲が漂い始めた。


(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年5月22日号)

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