つま先を舐め回し、ザクロを口移ししながらキス…“電撃引退”から8年、成宮寛貴(42)が四十路を超えても“色気ダダ漏れ”な理由
2025年5月26日(月)12時0分 文春オンライン
5月15日に最終回が配信された、成宮寛貴が主演を務めるABEMAオリジナルドラマ『死ぬほど愛して』は、配信プラットフォームで全話が一気見できるようになった今だからこそ観てほしいドラマだ。とにかく成宮の魅力を存分に浴びることができる。成宮のことをずっと応援していたファンも、初めて成宮の演技に触れる視聴者も彼にハマらずにはいられないだろう。
(この記事は『死ぬほど愛して』についてのネタバレを含みます)
2016年に電撃引退→8年ぶりに俳優復帰へ

成宮は、2000年に俳優デビューを果たすと、仲間由紀恵主演のドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)や映画『あずみ』など話題作に次々と出演した。
2012年の『相棒』season11(テレビ朝日系)からは、水谷豊演じる杉下右京の3代目相棒・甲斐享役で出演し、より幅広い世代に知られる俳優に。甲斐はシリーズから“退場”してしまったが、長く続いている『相棒』の中でも人気の高いキャラクターで、2024年の元日スペシャルでは、甲斐の家族がメインとなるストーリーが放送された。
しかし成宮は、2016年に当時の所属事務所を通じて、「これ以上自分のプライバシーが人の悪意により世間に暴露され続けると思うと、自分にはもう耐えられそうにありません」と直筆のコメントを出し、芸能界からの引退を発表。
その後、2017年に本名でInstagramを開設し、日々の様子や自身が描いた絵をもとにプロデュースした商品を紹介するように。そして、2024年に競艇場で行われたトークショーに登壇し、約8年ぶりに公の場に姿を見せた成宮は、俳優の仕事を再開し、ドラマの撮影中であることを明かしていた。『死ぬほど愛して』は、そんな成宮の俳優復帰作となる。
成宮寛貴の“ダダ漏れ”な色気は40代になっても健在
本作は、『金田一少年の事件簿』の天樹征丸が原作を手がけた同名マンガを基にしたラブサスペンス。成宮は献身的に妻に尽くす理想的な夫・神城真人を演じ、やや精神的に不安定であるが、夫をひたむきに愛す妻・澪を瀧本美織が演じている。
2人が順風満帆な結婚生活を送っていたある日、澪が働くパティスリーの常連だった週刊誌の記者が殺害される事件が起こる。この事件をきっかけに2人の運命が動き出し、狂い始めていく。
成宮の魅力はなんといっても、周りの人を惹きつけてしまうミステリアスな雰囲気だ。
成宮が演じる真人はとにかく怪しく、闇が深い。第1話から“闇”の片鱗は見えていて、真人は雨が降りしきる中、誰もいない神社で突然傘をぶん回して、わざと壊すのだ。
そして、真人はびしょ濡れになっているのに、雨を浴びながら晴々としたような、それでいて何かを企んでいるような絶妙な表情をみせ、その後、何食わぬ顔で澪の前に「傘、忘れちゃって」と現れる。やっている行動を冷静に考えてみるとサイコパスのようで怖いのに、成宮の見せる表情が美しく、思わず見入ってしまう。
さらに、成宮は『相棒』の初登場シーンも、のちの妻となる悦子(真飛聖)と一夜を過ごした後の朝から始まるほど、昔から“ダダ漏れ”な色気を武器のひとつとしていたが、それは今でも健在。
むしろ年齢を重ねてその色気は深みを増し、まさに“大人の色気”と言えるものになっており、本作では、過激な描写を含んだベッドシーンも披露している。
ザクロを口移し、縛られながらつま先を舐めるシーンも…
特に筒井真理子演じる、年上の投資家・長野真澄との関係は濃密で、ザクロを口移ししたり、ロープで縛られた真人が真澄のつま先を舐め回したりと、観ているこちらもドキドキさせられる。
ある日、澪と些細なことからすれ違ってしまった後に、真澄とベッドをともにした真人はどこかイライラしている様子で余裕がない。筒井があられもない声の合間に「今日なんかあったでしょ?」と問いかけるのだが、成宮がそれに、顔色ひとつ変えずに「ありましたよー、いろいろと」と敬語で返すのがまた官能的なのだ。
また、女の影が絶えない真人は、澪の同僚の小泉彩葉(田中美久)とも関係を持っており、こちらのベッドシーンでは、多面的な真人の人間性が浮かび上がってくる。
筒井演じる真澄には、飼い犬のように甘えて見せる言動が多いが、年下の彩葉が「もっと知りたい、あなたのこと」と誘ってみせると、そんな彩葉を軽く見下げながら「いいねえ、君は美しい」と妖艶に笑ってみせる。まさにその顔は、余裕のある男。最初は澪の幸せを壊そうと真人に近づいた彩葉だったが、すぐに彼の魅力に取り憑かれているように見えた。
しかし、そんな彩葉も殺人事件に巻き込まれてしまう。そう、澪と真人の関係を揺るがす2つの殺人事件の犯人は真人なのである。そして真人は、多額の保険金を手に入れるため、澪を殺すことも計画していた。だが、綿密な計画に反して真人は澪に特別な感情も抱いていた。
驚くべきは、人によってイメージが異なるような、とらえどころのない真人の姿を成宮が見事に表現していることだ。俳優活動に8年ものブランクがあったとは思えない。
また、過激な描写も多い本作だが、それぞれのシーンで成宮が雰囲気にのまれている様子はなく、まさに“作品の大黒柱”である主演として常に存在感を示しているのである。
本作で変わらぬ魅力と俳優としてのポテンシャルの高さを見せつけた成宮。現時点で次の作品のアナウンスはないが、今後の活躍にも期待が高まる。
(久保田 ひかる)