韓悳洙・韓国前首相、大統領選への出馬を表明…米国の関税措置も「必ず解決してみせる」

2025年5月2日(金)12時17分 読売新聞

韓悳洙氏=ロイター

 【ソウル=小池和樹】韓国で大統領代行を務めていた韓悳洙ハンドクス前首相(75)が2日、6月3日投開票の大統領選への出馬を表明した。

 韓氏は、ソウル市内で開いた記者会見で、「政治の争いが危険な水準に達している」とした上で、「通商や外交までを政争の材料とする現実は私の良心と常識では納得できない」と、既存の政治を批判。「政治が変わらなければ経済も外交も改革もできない」と刷新の必要性を訴えた。

 これまで多くの通商交渉に携わった実績に触れつつ、米国の関税措置を踏まえ、「通商交渉は私に任せてほしい。必ず解決してみせる」と自信を見せた。

 韓氏は保守の尹錫悦ユンソンニョル政権だけでなく、左派の盧武鉉ノムヒョン政権でも首相を務めるなど、高い行政手腕で知られる。保守系与党「国民の力」は3日の党大会で公認候補を決めるが、同党内では韓氏と公認候補一本化を模索する動きがある。大統領選の候補者登録は10、11日に行われ、今後、一本化に向けた協議が加速する模様だ。

 一方、韓氏の大統領選出馬に伴い、2日から崔相穆チェサンモク前副首相兼企画財政相が大統領代行に就任する予定だったが、野党が1日深夜に崔氏の弾劾だんがい訴追の手続きを進めたため、崔氏は辞任。大統領代行には李周浩イジュホ副首相兼教育相が就いた。

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