米次世代ミサイル防衛システム、宇宙空間に迎撃装置配備…「ゴールデン・ドーム」トランプ大統領発表

2025年5月21日(水)11時24分 読売新聞

20日、米ホワイトハウスで、次世代のミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」について発表するトランプ大統領=ロイター

 【ワシントン=阿部真司】米国のトランプ大統領は20日、ホワイトハウスで記者団に、次世代のミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」の概要を明らかにした。中国やロシアによるミサイル攻撃などから米本土を守るため、宇宙空間に迎撃装置を配備する方針だ。

 トランプ氏は「次世代の技術を陸、海、宇宙に展開する」と説明し、「地球の反対側や宇宙から発射されたミサイルでも迎撃できる。史上最高のシステムとなる」と語った。約3年で完成させ、自身の任期が終了する2029年1月までに運用を始めるという。

 新システムは既存のミサイル防衛体制を強化するもので、AP通信によると、相手国がミサイルを発射した直後の初期段階などで、宇宙空間から何らかの手段で迎撃するシステムを開発するという。

 念頭にあるのは、東西冷戦下の1980年代にレーガン米大統領(当時)が提唱した戦略防衛構想だ。旧ソ連からの大陸間弾道ミサイル(ICBM)を宇宙空間で破壊できるようにすることを目指し、「スターウォーズ計画」と呼ばれた。トランプ氏は20日、「レーガン大統領が始めた任務を成し遂げ、米本土へのミサイルの脅威を永久になくす」と語った。

 開発費用は総額約1750億ドル(約25兆円)に上るとされ、開発期間などによっては費用がさらに膨らむ可能性もある。トランプ氏は、カナダが新システムに関心を寄せていると述べ、費用負担についてカナダと協議する考えも示した。

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