カンボジアから日本に詐欺電話、日本人20人以上拘束…東南アジア拠点グループ相次ぎ摘発
2025年5月29日(木)19時6分 読売新聞
カンボジアの国旗
カンボジア北西部ポイペトの犯罪拠点で外国人らが拘束された事件で、警察庁は29日、このうち20人以上が日本人だったと発表した。日本を標的に詐欺電話をかけていたとみられ、同庁からの情報提供を受けて現地当局が摘発したという。
発表によると、カンボジア国家警察は今月27日、ポイペト地区の拠点を捜索。30人以上の身柄を拘束し、パソコンやスマートフォンなどを押収した。警察官を装い、「あなたがマネーロンダリング(資金洗浄)に関与している疑いがある」などと詐欺電話をかけていたグループの拠点とみられる。
愛知県警の捜査で、ポイペト地区の事務所や4階建ての宿泊施設などが詐欺電話の拠点になっている疑いが浮上し、警察庁が外務省を通じ、情報提供していた。県警は今後、現地に捜査員を派遣して、詐欺グループの実態解明を進める。
特殊詐欺グループは近年、東南アジアに拠点を置いており、2019年以降、カンボジア、タイ、フィリピンなどで計14か所の拠点が摘発されていた。