iPhoneを「冷やしすぎるとよくない」のはどうして? - いまさら聞けないiPhoneのなぜ

2025年2月23日(日)11時15分 マイナビニュース


体を冷やすのはよくないと耳にしますが、iPhoneを冷やしすぎることも好ましくありません。その理由は、内蔵されている「リチウムイオンバッテリー」にあります。
リチウムイオンバッテリーは推奨使用温度範囲が定められており、一般的には0℃ - 35℃程度とされています。だから氷点下になるほど冷え込まないかぎり、iPhoneの動作に影響はなさそうなものですが、この範囲を下回った温度下で使用するとバッテリーのもちが短くなることがあります。Appleが最適とする使用温度範囲も、16°C - 22°Cです。
このバッテリーのもちが短くなる現象は一時的なもので、バッテリーの温度が通常の水準まで上昇すると、もちは回復します。スキーのとき、気温が氷点下を下回るゲレンデでは残量わずかだったところが、宿に戻り暖をとると50%に回復していた、という現象はよくあることです。
影響を受けるのはバッテリーのもちだけではありません。iPhoneにかぎらず、大半の電子機器は一定の電圧で作動するため、リチウムイオンバッテリーの定格電圧もそれに適した設定になっています。しかし、低温下では電圧が下がりやすくなるため、必要な電圧が足りずに強制シャットダウンしてしまうことがあるのです。特に高負荷な処理を行うときに発生しやすく、カメラで写真を取ろうとした瞬間にシャットダウンするなどの原因となります。
突然シャットダウンする問題もiPhoneが常温に回復すれば発生しなくなりますが、だからといって急に温めると内部で結露が発生しかねないため、ゆっくり温めることをお勧めします。
海上忍 うなかみしのぶ IT/AVコラムニスト。UNIX系OSやスマートフォンに関する連載・著作多数。テクニカルな記事を手がける一方、エントリ層向けの柔らかいコラムも好み執筆する。マイナビニュースでは、「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」のほか、前世紀から続く「(新)OS Xハッキング!」などを連載中。執筆以外では、オーディオ特化型Raspberry Pi向けLinuxディストリビューションの開発に情熱を注いでいる。2012年よりAV機器アワード「VGP」審査員。 この著者の記事一覧はこちら

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