サステナブルの最前線「SB'25」開催 - Hondaが燃料電池自動車を展示
2025年4月1日(火)13時10分 マイナビニュース
3月18日・19日の2日間にわたって、東京国際フォーラムを中心とした丸の内・有楽町エリアを舞台に、「第9回 サステナブル・ブランド国際会議2025 東京・丸の内」が開催された。「Breakthrough in REGENERATION」をテーマに掲げた今回のイベントでは、AI・国際支援・ビジネス・平和などさまざまな角度から、サステナビリティの最先端を見つめる講演が行われると共に、各企業の取り組みを紹介するブースも展開。国内外から多くのステークホルダーが集結し、枠組みを超えた交流からイノベーションのきっかけが生み出された。
○“サステナビリティ”を共通点にさまざまな有識者が登壇
“サステナビリティ”という言葉を一度たりとも聞いた事が無い、というビジネスパーソンは、もはやほとんどいないのではないだろうか。グローバル化が進む昨今、地球温暖化をはじめとする環境問題や地域間の分断・格差などのさまざまな社会課題は、今や地球規模で解決に向けて取り組んでいく必要がある。言い換えれば、“誰もが当事者”となって、グローバル化する社会課題に対して、ローカルレベルでの継続的な取り組みに革新を加えながら、持続可能な社会を支えていく必要がある。
今回で国内9回目の開催となったSB'25 東京・丸の内は、国内外の企業や団体、自治体などが行うサステナビリティに関する最新の取り組みや潮流を集結させ、さまざまな業界の第一線で活躍するイノベーターたちのネットワーキングの場となることを目指し、世界9カ国・10都市にて展開されているコミュニティカンファレンスだ。今回2日間の開催期間中には数々のセッションが展開され、食やバイオテクノロジーなど多様な角度からサステナビリティの現状を見つめる機会となった。
筆者が取材した19日は、朝から大粒の雪が降る悪天候。しかしそれでも、午前中に開始されるプレナリーセッションには多くの人が足を運び、各界からサステナビリティに取り組む先駆者たちの言葉に耳を傾けた。
○ESG、国際格差、企業活動。考えるべきものは無数にある
同セッションの口火を切ったのは、九州大学発スタートアップのaiESGでCEOを務める関大吉氏。世界中に散乱するデータをもとに、製品やサービス単位でのESG評価を可能にし、さらに改善までもサポートするAIクラウドサービス「aiESG Flow」を提供する同社が目指す、“しわ寄せのない世界”について、熱い想いが語られた。
そして、続いて登場した一橋大学の米倉誠一郎名誉教授は、NPO法人のCLOUDYで代表理事を務める銅冶勇人氏と共に登壇し、“国際支援”にフォーカスした講演を展開した。主にアフリカへの支援を行うCLOUDYでは、ただ支援を行って完結する取り組みではなく、現地に根付き、そして自走しながら発展する仕組みづくりとしての支援に注力。アフリカで7校の学校を建設した実績をもとに、“非営利”と“営利”の両輪でこそ生み出せるサステナブルな循環型ビジネスを目指しているとする。
海外からは、Future-Fit Foundationの共同創設者であるマーティン・リッチ氏が登壇し、“再生型ビジネス”をテーマとしたプレゼンテーションを展開。国内からも、長年にわたって製品を提供するヤマハ発動機が考えるサステナビリティについて、同社執行役員の青田元CSOが講演を行った。また、昨今根付きつつあるGX(グリーントランスフォーメーション)の実現に向けた各企業の取り組みや、被爆から80年が経過した今こそ考える“平和”など、さまざまなテーマを考えるパネルディスカッションが行われた。平和について考えるパネルディスカッションでは、自ら戦争孤児として幼い時期を過ごしたサヘル・ローズさんも登壇し、争いを生まないことの大切さを説いた。
○Hondaが提案する「燃料電池×電気」のハイブリッドカー
またSB'25では、同イベントに参画するスポンサー企業が取り組みを紹介するブースや、サステナブル・ブランド ジャパンが運営するZ世代コミュニティプラットフォーム「nest」のメンバーたちが取り組んだ成果を紹介するブースなどが立ち並ぶ「Activation Hub」も展開され、各企業と参加者たちによる交流の輪が広がっていた。
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