炊飯器の「無洗米モード」、実際使う意味ってある? そもそもどんなモードなの? 【専門家が解説】

2025年5月22日(木)21時10分 All About

炊飯器に搭載されている無洗米モード。使うメリットはどれほどのものなのでしょうか。「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとして多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。

炊飯器に搭載されていることがある無洗米モード。使う意味はどの程度あるのか、疑問に思っている人もいるかもしれません。実際のところどうなのでしょうか。
「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
「無洗米モード」って使う意味ありますか?
(回答)
無洗米を手間なくおいしく炊けるモードです。無洗米を使っている場合は基本的に選択するようにしましょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

無洗米を炊く場合は必ず選択しましょう

無洗米とは、一般的な精白米から表面のぬかを取り除いたものです。精白米と違って洗米が不要なので、お米をとぐ手間が省けることや、水の節約になること、お米をとがないため水溶性の栄養を逃しにくいといったメリットがあります。
ただし同じ容量の場合、精白米のように胚芽とぬかを流さない分、正味量は精白米よりも3〜5%ほど多くなります。そのため、精白米と同じ水加減だと硬くなってしまうのです。また、精白米に比べて乾燥しやすいため、通常モードだと浸水時間が短くなってしまって硬くなる場合もあります。
こういった特徴に合わせた機能が無洗米モード。通常モードと同じ水加減でもちょうどよい炊き上がりになるように、無洗米の特性に合わせて設計されています。そのため、無洗米モードを搭載する炊飯器で無洗米を炊く場合は必ず選択するようにしましょう。

無洗米モードがない炊飯器でおいしく炊くコツは?

無洗米モードがない場合でも、無洗米をおいしく炊く方法はいくつかあります。

水の量を調整する

同じ計量カップで計量すると、通常の精白米より無洗米の方が正味量が多くなってしまうため、水の量を少し多く入れることが重要です。目安は3〜5%程度ですが、乾燥しやすいこともあるため、柔らかめが好みの人はさらに水を増やすとよいでしょう。

無洗米専用カップを使う

計量カップには一般的な精白米用に加えて、無洗米専用の計量カップもあります。常に無洗米を使うのであれば、専用カップを使うことで、精白米と同じ水加減でおいしく炊くことができます。

長めに浸水してから炊飯をスタートする

通常モードの場合、精白米に合わせた時間だけお米を浸水してから炊飯を開始するため、浸水時間が短くなってしまう場合があります。そこで20〜30分程度浸水してから炊飯を開始すると、よりふっくらとしたご飯を楽しめます。
無洗米モードは、無洗米をよりおいしく炊くために特化した機能であり、適切な水分量と炊飯時間を設定することで、米の特性を最大限に引き出します。無洗米モードがない場合でも、自分なりに水の量を調整し、炊飯時間を工夫することで同様の結果が得られるでしょう。これらのポイントを押さえれば、無洗米を簡単においしく炊き上げることができます。
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
(文:安蔵 靖志)

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