中指を立てて激昂。執拗なブロックで僚友をアシストしたファーフスに「恥じるべき」とコルベットのミルナー
2025年1月27日(月)18時44分 AUTOSPORT web

トミー・ミルナー(コルベット・レーシング・バイ・プラット・ミラー・モータースポーツ)は、1月25〜26日にアメリカ・フロリダ州で開催された第63回デイトナ24時間レースでのGTDプロのトップ争いのなかでダメージを受けた後、48号車BMW M4 GT3エボをドライブしていたアウグスト・ファーフス(ポール・ミラー・レーシング)から受けたブロッキングは「IMSAの本質ではない」と語った。
24時間レースの後半にクラストップの座を争っていた、4号車シボレー・コルベットZ06 GT3.Rのミルナーは、1号車BMW M4 GT3エボ(ポール・ミラー・レーシング)との接近戦が続くなかでファーフス駆る48号車BMWと遭遇した。
ポール・ミラー・レーシングのセカンドカーは、8時間目の多重クラッシュに巻き込まれたことで上位集団から大きく遅れ、ガレージでの修復後にコース復帰したことから何周もラップダウンとなっていた。
そんな48号車BMWがシボレーの前に立ちふさがったため、ミルナーはポール・ミラーのマシンに前後を挟まれるかたちに。この状況に対してレースコントロールはすぐに介入し、ファーフスの48号車にミルナーをブロックしたとしてドライブスルーペナルティを科した。
しかしその翌周、3台がターン3に差し掛かったところで48号車が必要以上の減速を行い4号車をブロック。姉妹車をアシストするような動きを見せた。この直後、アウト側から抜きにかかった1号車BMWと進路を変更した4号車シボレーが接触してしまう。
接触後、ミルナーは間一髪のところで首位の座を守ることに成功したものの、マシンは左リヤのボディにダメージを受けてしまう。4号車のドライバーはこの事件に対して不満を示し、ドライブスルー・ペナルティのためピットロードに向かったファーフスに対して窓から手を出し、中指を立てた。このシーンは国際映像に映し出された。
その後、コナー・デ・フィリップがドライブする1号車はシボレーがタイヤ交換とボディの応急処置をする間に逆転に成功している。
「このようなレースはIMSAの本質ではない」とミルナーは自身のスティント終了後、IMSAラジオに語った。
「スポーツカーレースの目的ではない。何よりもまず、ドライバーは恥じるべきだ。チームもBMWも、このようなレースをしたことを恥じるべきだ」と彼は語気を強めた。
「これはチームレースだが、周回遅れでレースから外れた他のクルマがチームメイトを助けることだけを仕事にしているようなものではない。何周にもわたってブロックされた。ブロック、ブロック、彼は僕を待っていたんだ」
「こんなものはスポーツカーレースのあるべき姿ではない。残念だよ。ただし1号車にはなんの問題もなかった。彼らは自分たちのレースをしていた」
「問題は他車に迷惑をかけるために出てきた姉妹車だ。スポーツマンシップも運転もお粗末だ。彼らは本当に恥ずべきことをした」
当事者のひとりであるファーフスはBMWが発表したアクシデントに関する声明の中で、次のように述べた。「コルベットと姉妹車の状況は非常に困難だった」
「僕の意図は、勝利のための戦いでチームメイトをサポートすることだった。ハードなレースであることは承知していた」
「自車の後ろでコルベットとコナー・デ・フィリッピのクルマが衝突した状況は非常に不運だったが、僕は直接関係なかった。僕はイン側のラインをキープしていた」
レース後、BMW Mモータースポーツのディレクターであるアンドレアス・ルースも状況についてコメントした。
「結局のところ、これはカスタマーレースだと思う」とルースは語った。「しかし正直に言うと、最後はギブ・アンド・テイクだから、これについて詳細に言及したくない」
「最後に起こったことは、どちらの側からしても、私たちがトラック上で見たいと思っていた方法ではなかったと思う。誰もが自分のポイントを持ち帰らなければならないと考えている。次回はもっとうまくできるといいね」
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