巨人、外野手争いの激化でレジェンドOBが危惧する「育成難」

2023年2月8日(水)16時57分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 今季、原辰徳監督(64)率いる巨人はV奪還に向け、攻守で克服すべき多くの課題を抱えている。その中でも、外野手の3つのポジションでどの選手がレギュラーとなるかという点も、シーズンを勝ち抜く上で重要なポイントとなる。

 昨季からのレギュラーでは丸佳浩(33)、ウォーカー(31)が今季も主力となることが予想され、新外国人のルイス・ブリンソン(28)、また楽天から加入のオコエ瑠偉(25)、ルーキーの浅野翔吾(18)、萩尾匡也(22)も候補として挙げられる。

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 重信慎之助(29)や石川慎吾(29)も今季こそ定位置を掴むべくキャンプに臨んでおり、若手、中堅、ベテランと多くの選手によるポジション争いが見込まれている巨人外野陣。だが、打撃面を含めると現状で「当確」となるのは長年、外野守備の要として定着してきた丸のみ。その丸自身も今季よりライトへの転向が伝えられている。

 Bクラスに沈んだ昨季も外野守備では多くの悩みを抱えてきた巨人。2023年シーズンでもそれぞれのポジションに誰が相応しいのか、球団OBも頭を悩ませているようだ。

 現役時、巨人のエースとして活躍し、通算135勝という成績を残した江川卓氏(67)が、自身のYouTubeチャンネル『江川卓のたかされ』の中で今季の外野陣について言及、先月配信された「【激戦の外野手】熾烈な巨人のポジション争いを勝ち取るのは誰!?ジャイアンツがこれだけ外野手を揃える理由は?」の中で、3つのポジションのレギュラーを予想している。

 江川氏は、ポジション争いの候補が多い点を強調し「オコエ、浅野、萩尾の3人にとってはキツイ」と新加入3選手のレギュラー奪取は困難であると指摘。その上で昨年、20本塁打以上を記録した丸、ウォーカーは「バッティングだけ考えたらこの二人は決まり」と述べている。

 また、争うポジションがセンターのみとなることで「残りの一枠を誰が獲るか」とレギュラー争いが激化すると予想。さらに、守備力に難があるウォーカーがレフトにつくことで、中堅手はより広い範囲を守ることが求められるとの見解も付け加えている。

 江川氏は他にも、資金力に長けた巨人は多くの選手を獲得でき、他球団の戦力アップを防ぐ意味合いもあると持論を展開。その反面、今回の外野手争いの様に若手育成を妨げているとして「これが良いか悪いか、難しい」と表情を強張らせた。

 そして熾烈を極めるレギュラー争いで、さらに注目されるのが新外国人のブリンソンだ。昨季はメジャーのジャイアンツに在籍し3Aでは打率・298、22本塁打の成績を残すなど打撃力を備え、センターを定位置としてきた。走攻守、3拍子が高く評価されているだけに外野の一角を担う可能性も十分だ。

 江川氏もブリンソン加入によりさらに混迷を極めるとコメントしながら「毎年、篩(ふるい)にかけられており、野手はレギュラーを掴むことが非常に大変なんです」と強調している。

 現在行われているキャンプでは、増田陸(22)や広島から復帰の長野久義(38)、育成から支配下登録を目指す鈴木大和(23)も外野守備練習に加わるなど、まさに日々、争いは激しさを増している。狭き門をこじ開け、開幕スタメンを掴むのが誰なのか、今後の展開に大いに注目していきたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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