メッシは疲弊していた 波紋を呼んだ香港での欠場騒動の“舞台裏”を対戦相手の助っ人が証言「一切笑っていなかった」

2024年2月24日(土)11時0分 ココカラネクスト

アジアツアーがキッカケで一部から壮絶なバッシングを受けたメッシ。そんな天才の当時の様子が赤裸々に明かされた。(C)Getty Images

 国際的に波紋を広げた騒動の“舞台裏”が証言された。

 話題となっているのは、現地2月4日に香港で行なわれた米メジャーリーグサッカーのインテル・マイアミが実施したプレシーズンマッチだ。同クラブに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシは、「内転筋の違和感」を理由に試合直前で欠場を決断。これに高額チケットを購入した現地ファンが猛反発。興行の主催者がチケットの半額を返金する一大騒動となった。

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 もっとも、メッシの欠場は必然ではあった。今年1月末から実施したアジアツアーにおいてインテル・マイアミはサウジアラビア、香港、日本を巡り、8日間で6試合と各種イベントを平行する過密日程を慣行。アルゼンチンの偉才もさすがに故障のリスクを恐れ、休養を決めたのである。

 この波紋を広げた香港での一戦から中3日でメッシは戦線に復帰。国立競技場で実施されたヴィッセル神戸戦で30分間プレーすると事態はさらに過激化。中国でもアルゼンチン代表FWに対するバッシングが増大していった。

 そうしたなかで騒動の発端となった日にピッチにいた当事者が、当日のメッシの様子を告白した。香港紙『South China Morning Post』の取材に応じたキッチーSCに所属するイングランド人MFチャーリー・スコットだ。

 香港リーグ選抜の一員だった26歳は、「彼ら(イベント主催者)は、僕らに『メッシは最後の10分間だけプレーするが、今日の彼は負傷している。だから彼にはハードにいかないでくれ』と言えばよかったんだ。そうすれば、彼にあまり激しいプレーをすることもなかったし、ボールを持たせるぐらいのことはできた。ファンのためなら僕らは受け入れたよ」と持論を展開。そして、こう続けた。

「僕らはインテル・マイアミと対戦していたのであって、メッシと対戦していたわけじゃない。でも、あの日のファンはメッシを見るために大金を払って、遠路はるばるやってきたんだ。だから、彼がプレーしなかったのは残念でならない」

 メッシの欠場を嘆く。一方で彼は試合中のイベントに登場した際にスタンドから罵声を浴びせられたデイビッド・ベッカム氏(インテル・マイアミの共同オーナー)について「彼のせいではない。あのブーイングは不当で、間違っている」と強調。そして、バックヤードでのメッシの異様な姿も打ち明けている。

「ベッカムはとてもいい人だったよ。試合前には香港リーグ選抜の選手たち全員と写真を撮ってくれたんだ。彼はきちんとリスペクトを示してくれた。そこにはメッシもいたよ。でも、声をかけられるような雰囲気じゃなかった。近寄りがたく見えたんだ。何人かの関係者は声をかけていたけど、カメラを向けられた彼は一切笑っていなかった。レンズを見てすらいなかったんだ。僕は『写真を撮りたくないんだな』と感じたよ」

 世界中で話題となった今回の欠場騒動。スコットの証言を聞く限り、以前に「最悪の事態に陥るリスクもあった」とSNSで公表したメッシは相当な疲労を抱えていたと言えそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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