「稼頭央の人間力ならやれる」松井西武に「盟友」からエール

2023年4月11日(火)6時0分 ココカラネクスト

松井監督と共にライオンズ黄金時代を築いた大友氏(左)。(C)CoCoKARAnext

「稼頭央の色を、松井カラーをとにかく出して欲しい。彼の監督就任は僕にとっても刺激になります」

 社会人野球チーム「Nbuy」(エヌバイ)の監督に就任して二季目を迎える大友進は今季の初戦を前にこう話してくれた。

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 埼玉西武ライオンズ・松井稼頭央監督誕生の前年、一足早く「大友監督」が誕生していた。JABAに新たに登録された社会人野球チームの監督として都市対抗を目指すべく新たな世界に挑戦していた。

 ライオンズ黄金期を作り上げた1番2番コンビ、松井・大友の二人は今、指揮官として新たな野球人生を歩んでいる。松井はプロ野球界の指揮官として、大友はアマチュア球界の指導者としてそれぞれの道を進み始めた。

「僕は高校から社会人の東京ガスに進みプロになりました。高校から社会人野球に挑戦する選手を多く指導することが出来ればと思います。社会人として働きながらプレーすることの素晴らしさを知ってもらいたい」

 まだ結成されて程ないチーム。ただ今年度も高卒を含め大友のもとに30人ほど(前年度の選手も含む)の選手が集った。

「稼頭央は色んなプレッシャーがあると思います。プロの世界ですから。コーチ陣の持ち場、指導領域や役割分担のバランスも難しいはずです。でも、稼頭央の人間力ならやれると期待しています。僕たちの現役時代の時のように走って、走って、機動力でかき回せるチームになって欲しいと個人的には思います」

 松井監督への期待をこう話す大友監督は今季初戦に自分たちのチームで「走る野球」を体現して魅せた。新加入の高卒選手を1番2番に置き、出塁すれば常に先の塁を狙う機動力野球で相手チームをかく乱。終わってみれば11−3という大勝での今季のスタートだった。今年6月には室内練習場も完成し、チーム強化へ環境はさらに整う予定だ。

「今の若い子たちは自分たちで情報を収集できますよね。技術もそう、自分が野球をやる場所を探すこともそう、様々な選択肢を自分で探りに行ける時代になりました。その中で信念を持ってプレーしに来てくれる子たちがNbuyというチームに集まってくれればと思います。そして僕や稼頭央のように社会人や高校からプロの世界に進む選手を生み出したいと思っています」

 大友監督と松井監督。

 アマチュアとプロというカテゴリーは違えど、チームを作り、指導すると言う同じ立場。同じ野球界。二人がほぼ同じタイミングで監督に就任する…これは運命であり必然であったのかも知れない。

 そういえばNbuyの今季の新ユニフォームがライオンズをモチーフにした二人が当時、身にまとっていたあのライオンズカラーのユニフォームだった。

 走って、走って、走り勝つ、守り勝つ野球が見たい。そう、あの時のように。

[文:田中大貴]

田中 大貴 (たなか・だいき)

1980年4月28日、兵庫県小野市生まれ。小野高では2年から4番で打線の主軸を担った。巨人・高橋由伸にあこがれて慶應義塾大学へ。4年春に3本塁打でタイトルを獲得。フジテレビ入社後は主に報道・情報番組とスポーツを担当。「とくダネ!」「すぽると!」ではバンクーバー五輪、第2回WBC、北京五輪野球アジア予選、リオ五輪キャスターなど様々なスポーツイベントを現地からリポートした。

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