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運転技術進化中の“片岡校長”に驚く谷口のふたり、大嶋と福住に悪魔のささやき【第1戦予選会見トピックス】

2025年4月12日(土)21時23分 AUTOSPORT web


 4月12日、岡山国際サーキットで2025スーパーGT第1戦『OKAYAMA GT 300km RACE』の公式予選が行われ、GT500クラスはENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)、GT300クラスはグッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)がポールポジションを獲得。4名が予選後の記者会見で語った喜びの声と、会見での“やり取り”をお届けする。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


──今季の予選は2023年までの方式に戻っての第1戦となります。まずは午前中の公式練習と、午後の予選Q1、Q2を振り返り、ポールポジションを獲得した今の気持ちを聞かせて下さい。まずはGT300クラスでQ1を担当した谷口選手からお願いいたします。


谷口信輝(以下、谷口):午前の公式練習は片岡選手が走り始めて、タイヤのチェックやセッティング、クルマのチェックをして、僕が中古タイヤで少しロングランをする予定だったのですが、あまり(調子が)良くなくて、むしろ『だいぶ厳しいな』という状態でした。ですけど、そのまま予選Q1は『谷口が行け』というふうに言われまして……。


 公式練習ではニュータイヤを履くことなく、だいぶ傷んだ中古タイヤしか履いていなかったので、プレッシャーが結構あり、自分の中で『Q1を無事に通過できるのか?』という心配がありました。予選を走っているときも僕のメーターで1分26秒0、最後なんとかひねり出して25秒9とかだったんですけど、朝の練習のタイムを見ていただけに『このタイムだとやばくね?』という気持ちでした。


 でも、アタックを終えてみたら2番手と言われて、『意外とまわりも(タイムが)出なかったのだな』と思いました。コンディションが悪かったのかな、という印象だったのですけど、片岡選手のQ2に入ったら、もうライバル勢も凄まじいタイムを出してきて『こりゃスバルもアストンもレオンも速いな〜』なんて思っていたところ、4号車が(セクターベストタイムを示す)赤、赤、赤できていました。



 セクター1、2を赤・赤で来た時に『頼む! 最後も頼む!』と願ったら、トップに来たのでピットは非常に盛り上がりました。正直、片岡選手のタイムは僕のなかでまったく想像をしていなかったので、嬉しい気持ちよりも驚きのほうがでかいです。すごくグッジョブだと思っています。


──谷口選手はご自身のQ1終了後に早々とレーシングスーツを脱がれていましたね。


谷口:そうなんですよ! さすがにポールポジションを獲るなんて微塵も予想してなかったので、自分の仕事を終えたらチームウェアに着替えていました。ピットが『やった! ポールだ!』だと盛り上がった2秒後に『やっべ、着替えなきゃ!』となって、5秒で着替えました。


──続いてQ2を担当した片岡選手、お願いいたします。


片岡龍也(以下、片岡):朝の走行で予選シミュレーションではないですけど、それに近いものを行いました。その時点でニュータイヤのバランス、手応えは感じてはいましたが、ポールポジションを獲るという次元ではなく『そこそこ上位にはいけそう』という手応えでした。その後にロングランなどを行い、いろいろな課題も見えているなかで、明日の天気も分からないですし、予選では『できるだけ上を狙っていきたいね』という心境で谷口さんのQ1を見ていました。


 谷口さんはQ1を走る前から『俺は中古しか履いてないし、ニュータイヤ履いてないし……』というすごく不安な状態で、かなり探り探りだったと思います。そんななかでも2番手で帰ってきてくれたので、クルマの仕上がりはある程度確認することができました。


 さらにそこから、谷口さんのフィードバックと、もう少し路面が良くなるということを含め、セットアップも変えてQ2に挑みました。正直、セットアップ変更とコンディションの良くなる分などを加味すると『これくらいグリップしてくれたら』『この手応えがあったら嬉しい』という期待をしていた部分を感じることができ、僕は思ったとおりに走ることができました。


 タイムもすごく良かったですけど『そこそこ上位だろうな』という感じでした、でも、無線で聞こえる音が、エンジニアよりも後ろの人たちが賑やかで『ちょっと順位が良かったのかな』ということは感じ取りました。そのときは、まだ全車のアタックが終わっておらず、その後に『たぶんポールを獲れそう』と伝えられました。


 本当に自分でも少し驚く結果と、本当に過去イチの手応えでイメージに近いクルマに仕上がっていたので、その環境で走らせてもらって楽しかったです。


──4号車は谷口選手がQ2を担当することが多いかと思いますが、今回は片岡選手がQ2を担当した理由はあるのでしょうか。


谷口:うちのチームは片岡のほうが速いのでね。予選でいい順位をとるために、いつも片岡がQ1を担当するのは、Q1を通過できそうもないから片岡が走行しているだけで、今回は『谷口、なんとかQ1を通ってくれ』というかたちで、僕が無事にQ1を通過したからこのポールポジションという結果に繋がりました。


──では片岡選手、8年ぶり自身2度目となるひさびさのポールポジションを獲得した率直な気持ちを教えてください。


片岡:ひさびさでもありますし、今回は僕にとって2度目のポールポジションです。そういった意味で言うと、自分自身で言うのもアレなんですけど、僕はほとんどポールポジションを獲らないといいますか、一発があまり速いタイプではありません。ただ歳を重ね、(TGR-DCの)校長として多くの人にドライビングを教えているうちに、だんだんと運転の仕方が分かってきたのか、ここ数年は少し調子がいいんですよね(会場爆笑)。


 なので『人に教えることで自分が成長する』ということを体感しています。たぶん3年前の僕だったら今日のクルマでもポールポジションを獲れていなかったと思います(笑)。そういった意味では、運転技術は45歳になっても進化するということです。今日はクルマも良かったですし、そのクルマをしっかりと走らせることができたので、この調子でここからポールポジションの回数を伸ばせていけるといいなと思っています。



ポールポジション獲得を喜ぶGOODSMILE RACING & TeamUKYO/2025スーパーGT第1戦岡山

──ありがとうございました。ではGT500クラスはQ1担当の大嶋選手から予選日を振り返った今の気持ちを聞かせて下さい。


大嶋和也(以下、大嶋):今季はエンジニアと監督と体制が変わり、最初から結果を出すことは難しいかなと思っていたのですけど、本当にチームのみんながシーズンオフにいろいろと頑張って準備をしてきました。その成果がポールポジションという結果で、いきなり出せたことは本当に嬉しいです。


 朝の公式練習は路面温度が高く、クルマのフィーリングがテストのときとまったく異なっていて『クルマをいろいろと見直したほうがいいのかな』と悩んだ部分もありましたが、午後の予選ではコンディション変化などを見越し、しっかりと合わせ込めたのかなと思っています。本当に今年のクルマは自信をもって踏んでいけますし、非常にいい流れでここまで来れているので、いい予選でした。


──Q2でコースレコード更新、ポールポジションを獲得した福住選手はいかがでしょうか。


福住仁嶺(以下、福住):予選で使用したタイヤは、僕たちはQ1とQ2で(タイプが)近かったのですけど、そのなかでも大嶋さんが使用したことのないタイヤでいきなり3番手タイムを出してくれました。その流れのまま、大嶋さんのフィードバックを聞いてエンジニアさんにアジャストしてもらうかたちでクルマを少し変えました。Q2ではその効果がすごくあったと思いますし、1周をうまくまとめられたことによって、僕にとってもひさしぶりのポールポジションを獲ることができました。


 今年はチーム体勢が変わったことに対する不安要素はありました。でも、今は昨年に比べてチームの雰囲気もいいですし、本当にワンチームで良い体制になっていると思うので、開幕戦からポールポジションを獲ることができて非常に嬉しいですし、とにかく感謝しています。



ポールポジション獲得を喜ぶTGR TEAM ENEOS ROOKIE/2025スーパーGT第1戦岡山

──明日の決勝に向けた意気込みをお願いします。まずは“校長先生”いかがでしょうか。


片岡:先生的にはですね『諦めずに最後まで走れ』と言いたいところなのですが、正直、今日ここまでの手応えで言うと予選のほうが自信があるかな、という状況でした。なので、明日は天気の影響でイレギュラーな事態が起きたときにはベテランの味を出しつつ、ポールポジションという良い位置からスタートできるので、理想は順位を守り切りたいです。開幕戦は一年の流れを作る大事なレースなので、しっかりとポイントは取って帰りたいと思います。


谷口:本当に今日は予想外に良い結果で、今夜あまり騒ぎすぎないようにしないといけないんですが……。明日の天気はまだ分かりませんが、僕は明日ドライでレースをしたいと思っているので、なんとか雨雲に早回しで通過していただきたいなと願いながら寝ようと思っています。でも、明日は明日で分からないので、とにかくいい流れを願いつつ、全力で頑張ります。


──ピットの喜びを見ていると、もう今日騒ぎそうでしたね。


谷口:そうですね。ちょっと気をつけないと“騒ぎすぎそう”ですよね。


──では、GT500クラスのおふたりお願いいたします。


大嶋:昨年は本当に苦しいシーズンを送ったのですが、今年は開幕戦のポールポジションから優勝して流れを一気にガラッと変えてチャンピオンを狙っていきたいと思っています。そのために、今日は一滴も(お酒を)飲まずに明日に備えたいと思います。


谷口&片岡:夜ご飯はどうするんだよ!


大嶋:もうイタリアンを予約してあるので(笑)。


片岡:実は、僕は昨年一滴も飲まずにいたら、一年を通してパッとしなかったから昨日ちょっとだけ入れたんだよ(笑)。


大嶋:本当にちょっとだけっすか?


片岡:ちょっとだけ、ちょっとだけ。だから“一杯だけ”いきなさい。


──悪魔のささやきが来ましたね。最後に福住選手お願いいたします。


福住:はい(苦笑)。みなさんが言ってるように、明日の天候次第では本当に難しいレースになると思うのですが、個人的に岡山でのレースはあまりいい思い出がなくて……。2019年にARTAから初めてGT300クラスに参戦したときポールポジションを獲ることができ、結果的に雨でレースが中止になっての2位が一番の良い思い出です。


 明日のレースはそのような良い流れにしたいと思っていますが“荒れたレースでの強さ”という部分が自分にはまだ欠けていると思っているので、さまざまなシチュエーションを考えながらチームと話をしていきたいと思います。また、走り方をもっと良くしていきたいので、片岡校長に『明日はどうやって勝てばいいですか』と聞いておこうと思います。明日はいいレースをするために頑張ります。



ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)/2025スーパーGT第1戦岡山


グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)/2025スーパーGT第1戦岡山

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