陸上男子100メートル・桐生 強風&一発勝負もなんの!公認記録トップ10秒28「現状、合格点」
2025年4月14日(月)4時30分 スポーツニッポン
◇陸上 出雲大会最終日(2025年4月13日 島根・浜山公園陸上競技場)
強風など悪天候の影響でタイムレースでの実施となった男子100メートルは元日本記録保持者の桐生祥秀(29=日本生命)が10秒28(追い風1・1メートル)で3位に入り、公認記録ではトップだった。愛宕頼(東海大4年)が4・5メートルの追い風参考となる10秒16で制した。男子200メートルは飯塚翔太(33=ミズノ)が21秒59で優勝した。
予選抜きでの一発勝負となっても、桐生のモチベーションは変わらなかった。号砲から飛び出し、吹き荒れる風に耐えながら10秒28でフィニッシュ。優勝こそ参考記録の別組に譲ったが、公認記録では全体トップだった。「風がどうこうは今日はどうでもいい」と勝負に徹し「(組)1着で良かった。年下に負けられない」と振り返った。
パリ五輪は400メートルリレー3走で日本の5位入賞に貢献。今年9月に世界選手権が東京で開催されるが、ベテランの域に入った29歳は「自己ベストと9秒台を狙っていく。その中で日本選手権、世界選手権がある」と冷静に語る。シーズンが本格的に始まったが「まだ4月。現状、合格点」と足元を見つめた。
【飯塚 世界陸上へ200メートル貫録V】
男子200メートルは経験豊富な飯塚が勝った。加速体勢の50メートル付近で強風にあおられつつも直線で持ち直した。ともにパリ五輪に出場した鵜沢、世界選手権参加標準記録(20秒16)突破済みの水久保が棄権した中で実力を示した。「勝つのは気持ちが良い。こんな風が吹いたレースはあまりない。刺激が入りました」。東京開催の世界選手権は自身が生まれた91年以来。不思議な縁もあり「特に気持ちを入れて目指す」と出場を熱望した。