RB大宮・長澤監督の選手起用論「結果を出す人たち」とは【取材】

2025年4月15日(火)6時0分 FOOTBALL TRIBE

長澤徹監督 写真:Getty Images

 2025明治安田J2リーグで現在2位を走るRB大宮アルディージャは、4月16日にNACK5スタジアム大宮(埼玉県)で開催されるYBCルヴァンカップ2回戦・FC東京戦(J1現17位)を前に囲み取材を行った。その中、指揮官である長澤徹監督は選手起用に関する考えを語った。


 13日に行われたJ2第9節ではブラウブリッツ秋田と対戦し、2-1で勝利を収めた大宮。23分に大宮のDF村上陽介が先制点を挙げたが、後半開始直後の47分には秋田DF井上竜太が同点ゴール。その後、80分にFW杉本健勇が勝ち越しゴールを決め試合を優位に進めるも、87分に2枚目のイエローカードを受けて退場となり、大宮は数的不利な状況で試合終盤を迎えた。それでもリードを守り切り、貴重な勝ち点3を手にしている。


 次戦はJ1クラブとの対戦となるルヴァン杯FC東京戦。連戦が続く中で、長澤監督がターンオーバー(試合に応じてチームの先発メンバーを大きく入れ替えること)を判断せざるを得ない状況にあると見られるが、「ターンオーバーによって試合に出場しない選手のモチベーションを保つために、普段どのようなことを心がけていますか?」という質問に対し、長澤監督は次のように冷静に答えた。


 「基本的に『スタメンかどうか』ということにはあまりこだわっていません。選手にはそれぞれ考え方があると思いますが、私はあくまで『試合に出て結果を出す人たち』として見ています」


 「例えば、フィールドに立つ11人のうち、最初から最後までプレーする選手が8人いて、残りの選手は次の準備をするというイメージです。ですので『スタメン』に特別な意味を持たせることはしておらず、選手たちにもそのように伝えています」


 さらに監督は、選手たちへの信頼をこう語る。


 「選手たちは皆プロフェッショナルですから、出番が来た時にしっかり結果を残せるよう、常に準備をしています。その姿勢には敬意を持っていますし、だからこそ、こちらから余計なことを言ったり、手を添えたりするのは逆に失礼だと考えています」


 「もちろん、急にメンバーから外れるなど大きな変更がある場合には、私自身の考えをきちんと説明するようにしています。ただ、それを選手が納得するかどうかはまた別の話です。とはいえ、質問してくれればきちんと答える、という姿勢は常に示していますし、それはこれからも変わりません」


 選手全員を公平に見つめ信頼をもって接する長澤監督の姿勢は、連戦の中でもチームに落ち着きと一体感をもたらしているようだ。FC東京との一戦は、大宮にとってJ1クラブ相手に力を試すまたとない機会となる。起用にとらわれることなく、それぞれの選手が与えられた役割でベストを尽くす姿に、大宮の今季の強さと深みがにじみ出るはずだ。

FOOTBALL TRIBE

「大宮」をもっと詳しく

「大宮」のニュース

「大宮」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ