勝利を逃した同士討ちから前を向くキャデラックJOTA「失敗から学ぶことは多い」とあらゆる点を見直す

2025年4月19日(土)12時12分 AUTOSPORT web


 キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAは、2月の2025年WEC世界耐久選手権開幕戦『カタール1812kmレース』で、2台のキャデラックVシリーズ.Rが同士討ちを喫した後も「前向きに」なっているとチーム共同オーナーのサム・ヒネットは述べた。


 カタール1812kmでのキャデラックの勝利は、ジェンソン・バトンの38号車とアレックス・リンの12号車がワン・ツー体制を築いていたなか、セーフティカー先導中に衝突したことによって消滅。2台はレースを続けたが大きく遅れ、12号車が8位、38号車が16位フィニッシュとなった。






 第2戦イモラ6時間レースを前に、キャデラック・ハーツ・チーム・JOTAの共同オーナーであるヒネットはSportscar365のインタビューに応じ、カタールでの痛手となったインシデント以降、チームのコミュニケーションについて「さまざまな点」を「繰り返し説明してきた」と述べた。


「いくつかのプロセスと手順を繰り返し説明してきた。私たちがしているのは前向きな姿勢で、起こったことにいつまでもとらわれたくない。アクシデントから学んだ教訓はあり、講じてきた対策もある」とヒネット。


「あのアクシデントはかなり特殊な状況だった。今は未来に目を向けているから、これからどうなるか見てみようじゃないか」


 手順の変更や明確化の詳細を尋ねられたヒネットは「チームの運営方法やドライバー間のコミュニケーションについて、さまざま点を見直した」と答えた。


「成功よりも失敗から学ぶことの方がはるかに多い。私たちはひどい失敗をしたが、そこから多くのことを学んだ」



38号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA) 2025年WEC第2戦イモラ

 またヒネットは、WECイモラのフリープラクティス1回目でのファクトリー・キャデラック2台のペースに満足していると述べた。リンとバトンはそれぞれフェラーリ499Pに挟まれつつ12号車が3番手、38号車が5番手タイムを記録した。


 その結果を受けたヒネットは「まだやるべきことがあると思う」と語った。


「ほとんどのチームがここ(イモラ)でテストを行っている。テストではFP1より少しバランスが良かったかもしれないので、あのときのマシンに戻るために、まだやるべきことがある」


「一部のクルマは群を抜いて速いが、現状の我々は混戦のなかにいる。それは間違いないだろうね」


 そして、ヒネットはキャデラックとの新たなファクトリーパートナーシップが2戦目を迎えるにあたり、協力関係がもたらした成果も強調する。


「キャデラックと毎週末のように密接に連携することで、我々はより多くのことを学び、より多くの成果を達成できている」と彼は語った。


「この関係が深まるにつれて、継続的な改善が見られはずだ。それはパフォーマンスの向上にもつながり、一年を通しての成長を実感できるだろうね」


 昨年プライベーターとして運用したポルシェ963と、今年のキャデラックVシリーズ.Rを比べるように求められたヒネットだが、直接的な比較はせず、GMと連携した開発姿勢を強調した。


「どちらが優れているかは言えない。なぜなら、実際にまったく異なるマシンだからね」とヒネット。


「キャデラックには確かに利点がある。それはメーカーと直接連携して、ソフトウェアの観点から車両開発を行うといったことだ。ポルシェでは多くのことに関与できなかった」


「ペンスキー・モータースポーツはポルシェと連携して開発を行っており、私たちはその結果にいつも満足していた。しかし今、私たちは(キャデラックの)開発を主導することができている」



12号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA) 2025年WEC第2戦イモラ


ジェンソン・バトン(38号車キャデラックVシリーズ.R/キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA) 2025年WEC第2戦イモラ

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