伊東勤氏 オリオールズ・菅野 上位打線に球種を駆使した“らしい”投球
2025年4月19日(土)1時30分 スポーツニッポン
◇ア・リーグ オリオールズ6—2ガーディアンズ(2025年4月17日 ボルティモア)
【伊東勤 視点】ガーディアンズの強力な上位打線相手にオリオールズ・菅野は慎重に入った。1番・クワンを外に逃げて落ちるスプリットで空振り三振。ラミレスをカーブで一ゴロ。サンタナはスプリットで二ゴロ。球種を駆使し低めを丁寧につく菅野らしい投球でゴロアウトを取った。前回登板は初回3球で1点を失うなど、球が高く早いカウントから狙い打ちされた。その反省を踏まえイメージ通りの投球ができたと思う。
6回から直球をうまく使い始めた。2死後アリアスを2球スライダーで追い込み、高めのボールになる直球で空振り三振。7回シュニーマンには低めのカーブ、スライダーで2—2とし最後は外の高め直球で空振り三振。相手は直球で勝負する投手ではないと思っている。こういう打ち取り方を見せておけば次につながる。あえて注文をつけるとすれば、右打者にもカーブを使ってほしい。横の揺さぶりと落ちる球だけでなく、縦に割れて、タイミングを外す球があると幅が広がる。投手が手薄なこともあり今後はローテの軸として菅野の存在感は高まっていくと思う。(スポニチ本紙評論家)