菅野智之 地元紙記者が打線の無援護嘆く 今季5登板で1試合平均得点が2.2点 この日は12残塁の拙攻
2025年4月24日(木)11時45分 スポーツニッポン
◇インターリーグ オリオールズ3—4ナショナルズ(2025年4月23日 ワシントンDC)
オリオールズの菅野智之投手(35)が23日(日本時間24日)、敵地でのナショナルズ戦に先発登板。今季5度目の先発登板で3勝目を目指したが、初回に2被弾する苦しい立ち上がりとなった。しかし、2回以降はリズムを取り戻し、7回でメジャー自己最多94球を投げて5安打3失点無四死球と立て直した。菅野はハイクオリティースタート(7回以上、自責点2以下)だった前回登板に続き、クオリティースタート(6回以上、自責点3以下)をマークした。しかし、チームは競り負けて3連敗となった。
試合後、菅野は「気持ちを切らさずに丁寧に投げることだけを意識していました。(初回は)カウントを悪くして打たれるべくして打たれた。そこが全てだと思います」と振り返った。
2戦連続7回を投げきったことには「投げるからには長いイニングを、と思っている。だからこそ初回の失点はもったいないと思います。そこから立ち直って徐々に調子を上げていけた。今日も四球がなかったので」と話した。効率よくアウトを取る要因については「試合前の準備からピッチングコーチと捕手と入念に打ち合わせして、それをしっかり頭にいれた状態でイニング間もしっかり話し合ってマウンドに上がれているのが大きな要因だと思います」と説明した。
地元紙「ボルティモア・サン」のマット・ウェイリッチ記者は自身のXでオリオールズの投手で2試合連続で7回以上を投げて無四球だったのは過去10年で4人目と紹介。2015年のチェン・ウェイン、2019年のジョン・ミーンズ、2024年のコービン・バーンズに続く記録だとした。
17日のガーディアンズ戦では自己最長の7回を投げ、5安打2失点で本拠地初勝利となる2勝目を挙げた。初の中4日での登板でもストライク先行で87球にまとめ、今季チームで初めてハイクオリティースタート(7回以上、自責点2以下)を達成と日本時代同様に安定感を発揮している。
「ボルティモア・サン」のジェイコブ・カルビン・メイヤー記者は自身のXで「菅野智之は今夜も素晴らしい先発を見せた。オリオールズの先発陣が低迷している現状を考えると、彼の投球効率と冷静さは実に新鮮だ」と菅野の奮闘ぶりを称えた。一方で、その後の投稿では菅野が今季5登板でいかに援護がないかのデータを紹介した。この日は相手を4本上回る10安打を放つも、得点圏で12打数1安打で12残塁。菅野が今季登板した5試合で打線は最多が3得点で、1試合平均が2.2得点だった。その上で「攻撃陣は少しずつばん回したが、力及ばず」と援護なしを嘆いていた。