阪神・前川 配球読み切って2点適時打「コンタクトしようと」 好調7戦連続安打に10戦連続出塁

2025年4月19日(土)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神2—5広島(2025年4月18日 甲子園)

 阪神・前川が牙をむいた。前回対戦となった3月28日の開幕戦では先発・森下の前に痛恨の3打数無安打。その屈辱を初回の打席で晴らした。完投勝利を献上した中でチーム唯一の打点。高卒4年目の若虎が智弁学園の5学年先輩の先発・村上をバットで援護した。

 「クリーンアップの方がつないでくれたので、点が取れて良かった。ランナーを還さないといけない場面。コンタクトしようという気持ちでいきました」

 気持ちは高ぶっても頭の中は冷静だった。初回2死から森下、佐藤輝が連続安打で出塁。続く大山も粘って四球を選んだ。満塁の好機で迎えた打席。真ん中に入ってきた初球のカットボールには反応せず、2球目の150キロの外角直球は打ち損じてファウル。わずか2球で簡単に追い込まれながらも慌てない。相手バッテリーは3球勝負を選択。1球目と同じカットボールに今度はバットを合わせた。成長ぶりを証明するように配球を読み切って快音を放った。

 痛烈な打球はダイビングキャッチを試みた遊撃の名手・矢野のグラブをすり抜ける左前への2点適時打だ。3球勝負で裏をかいてきた森下—会沢との駆け引きでも上回った。価値ある先制打で自己最長タイとなる連続試合安打を7戦連続に伸ばした。また、自己最長をさらに更新する10戦連続出塁。それでも飽くなき向上心をのぞかせる男に、満足する様子は見られない。

 「コンスタントに結果は出ていない。打っても1本。2本目をどうするか考えたい」

 3点劣勢で迎えた4回先頭の2打席目は二直。7回には強烈な一、二塁間への打球を二塁の名手・菊池にダイビングキャッチされるなど安打は遠ざかった。それでも好右腕に嫌なイメージを与えたことは確かだ。

 今季、チームはここまで16試合を消化し、自身は15試合に先発出場。今季、対左投手との対戦打率・333(21打数7安打)をマークする若虎。19日の相手は左腕の床田。チームの連敗阻止、そして難敵攻略に期待がかかる。(石崎 祥平)

スポーツニッポン

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