中田だ、ボスラーだ!! 井上中日が3連勝&5割復帰 「好調の要因3つ」と「今後の展望」
2025年4月21日(月)11時20分 ココカラネクスト

ボスラーも今季初本塁打が飛び出した(C)産経新聞社
中日が4月20日のDeNA戦(バンテリン)に2-0で勝ち、16日の広島戦から続く連勝を「3」に伸ばした。同時に今季初のカード勝ち越し、シーズン勝率5割復帰(8勝8敗2分け)を果たした。開幕から20試合弱でようやく落ち着き始めた井上ドラゴンズ、好調の要因を簡単にまとめたい。
【動画】これを待っていた!中日ボスラーの来日初アーチの場面
■先発の好結果
まずは連勝中の先発投手がいずれも好投している点。日ごとに内容をまとめてみる。
・16日(広島戦):柳裕也 7回4安打無失点
・19日(DeNA戦):高橋宏斗 7回4安打1失点(自責0)
・20日(DeNA戦):松葉貴大 6回1/3 3安打無失点
松葉は7回途中で降板してしまったが、3人とも事実上のHQS(7回以上自責2以下)をマーク。しっかり白星もついている。柳と高橋宏は今回の登板が今季初勝利だ。先発がこれだけ試合をしっかり作れるのなら、勝利の可能性は大きくなるだろう。
■勝ちパターンの確立
勝ちパターンが確立されつつあるのも大きい。8回に新外国人のジュニオル・マルテ、9回に新守護神の松山晋也が基本線だ。
特に松山はここまでのチーム8勝中全ての試合でセーブを挙げており、NPB史上初の記録を更新中。ときに休ませる展開も必要だろうが、シーズン序盤に9回を投げる者が定まった意味は大きい。
マルテも160キロに迫る速球を武器に、徐々に序列を上げてきた。制球難で崩れる事なく、これまでの8登板通して無四球を継続。「余計なランナーを出さない」というリリーバーの鉄則を体現している。
■ここぞのホームラン
打線では、ポツポツとだが効果的な一発が出てきたのは光明だ。19日のDeNA戦では1点リードの6回に、中田翔が左翼ポール際にソロを叩き込み、結果的にこれが決勝点に。20日の試合では、新外国人のジェイソン・ボスラーが2回に来日初アーチとなる先制ソロを放った。
今の打線は相変わらずの得点力不足が課題で、チーム打率(.198)と得点(34)がリーグ最下位。そんな中で点が欲しい場面で飛び出す本塁打は何物にも代え難い。
■週明けの巨人戦&月末からの9連戦がカギに
週明けからは敵地・東京ドームで巨人と2連戦を戦う。相手は井上温大、山﨑伊織と「中日キラー」が先発予定。4月頭のバンテリンドームナゴヤでは井上にこそ土をつけたものの、山﨑には完璧に封じ込められた。ロースコアの展開に持っていき、「効果的な一発」が出るのを待ちたい。
また、4月29日〜5月7日にかけては9連戦が待っている。先発は単純に枚数を揃えねばならないし、日によっては松山やマルテを使えない試合が出てきてもおかしくない。序盤戦のヤマになりそうだが、9試合中6試合を本拠地で戦えるメリットを活かしながら、しばらくは5割前後をキープしていけると良いだろう。
[文:尾張はじめ]