【日本ハム】吉田賢吾が決勝の左前適時打…3度の好機に凡退も7回、新庄監督からの“金言”が生きた
2025年4月21日(月)5時30分 スポーツ報知
7回2死満塁、吉田が左前へ先制の適時打を放つ (カメラ・豊田 秀一)
◆パ・リーグ オリックス0—2日本ハム(20日・京セラドーム)
日本ハムは20日、オリックス戦(京セラD)で接戦を制し2連勝。貯金を3とし、首位オリックスに1ゲーム差と迫った。「5番・DH」でスタメン出場した吉田賢吾捕手(24)は、5回まで3度の好機にいずれも凡退。しかし、新庄監督からの“金言”を受けて迎えた7回2死満塁で決勝の左前適時打を放ち、勝負を決めた。
代わりばなの変化球を、吉田は強く引っ張った。両軍無得点で迎えた7回2死満塁。マウンドに上がったばかりのオリックス4番手・川瀬の初球、スライダーに食らいついた。三遊間を破る左前適時打。「自分の中では、これからの生活が懸かった打席だと認識していた。打てなかったらしょうがないと割り切っていきました」と振り返った。
ことごとくチャンスで回ってきた。初回2死一、二塁で中飛に倒れると、3回も2死一、二塁で空振り三振。5回は2死満塁で中飛に倒れた。金村と宮城、お互い開幕投手の投げ合い。「こんなにチャンスで回ってくるか、という感じでした。金村も頑張っていたんで、早く先に取りたかった」。7回に巡ってきた“4度目の正直”。「自分の持ち味は積極的にボールにスイングをかけていくこと。勝っても負けても自分だなと思って、全責任を負うつもりでいきました」と積極果敢に初球を捉えた。
ボール見過ぎ 新庄監督からの助言も効いた。「3打席目終わった後に、監督から『ちょっと今日、ボール見すぎてない?』って。ボールを見すぎて、1個入られてるんじゃないかと助言していただいた」。思い返すと、打つポイントが近くなりすぎていた。先発・宮城への意識が強かったことで生じたわずかなズレに、指揮官の指摘で気づいた。変化球を前で捉え、貴重な先取点をもぎ取った。
首位オリックスに連勝し、1ゲーム差。7回の好機に、代打を送らなかった新庄監督は「あそこはいかせるべきでしょ。で、次に代えるという(笑)。いいところで終わらせないと、次につながらない」と笑った。重圧が増していく中で、最後に決めた吉田。“ミレニアム世代”の一人として、存在価値を証明していく。