J1清水が連勝…MF松崎快が2得点1アシスト…天国に旅立ったクラブ恩人・納谷聖司さんに捧げる白星

2025年4月21日(月)6時0分 スポーツ報知

前半アディショナルタイム、スライディングでこの日自身2点目をねじ込んだ清水・松崎(左=カメラ・武藤 瑞基)

◇明治安田J1リーグ 第11節 清水3−1福岡(20日・IAIスタジアム日本平)

 清水エスパルスはホームで福岡を3—1で下し、2月以来の連勝を飾った。MF松崎快(27)が前半3分に先制ゴールを放り込み、同アディショナルタイム(AT)にも2発目。アシストも一つマークして全得点にからむ活躍を見せた。19日にはクラブ後援会専務理事の納谷聖司氏が85歳で亡くなったことが発表された。現在の応援スタイルを築いたクラブの恩人に白星をささげた。

 開始早々に流れを呼び込んだ。前半3分、中盤でMFカピシャーバから受けた清水・松崎はドリブルから左足を一閃。ペナルティーエリアの外から右ポストの内側を射抜いてみせた。「コースが見えていたので思い切り足を振った」と5試合ぶりの今季3点目を納得の表情で振り返った。

 勢いは止まらない。同AT2分の右CKでは「狙い通り」と絶妙なボールを送ってMFマテウスブエノの勝ち越し弾をアシスト。3分後にはDF北爪からの折り返しに反応し、相手DFと競り合いながら泥くさく流し込んだ。「多分触ってたと思う」。試合中一度はオウンゴールに訂正されたが、試合後に自身の得点が正式に記録された。1試合2発はJ2水戸に在籍した21年5月以来。J1では自身初だ。

 今季は同じ左利きのMF中原が加入し、激しいポジション争いを繰り広げている。ライバルは前節の横浜M戦で直接FKをねじ込み、逆転勝利へのきっかけをつくった。「今は自分にフォーカスしている。(中原の)キックはすごいけど、僕には蹴れない。違う特長を生かしたい」。言葉通り2ゴール1アシストの大暴れを見せ「出来過ぎです」と笑った。

 チームとしても落とせない一戦だった。19日にカズのおじとして知られ、清水の応援団「シャペウ ラランジャ」の発足に尽力した納谷氏が死去。同氏はサンバを基調とする応援スタイルを築き、本拠の試合前には欠かさず選手を激励していた。試合前には黙とうがささげられ、選手は喪章を付けてプレー。相手の激しいチャージで度々試合が止まり、計15分ものATが取られた“乱戦”で意地を見せ、秋葉忠宏監督(49)も「納谷さんの魂が乗り移ったような素晴らしいゲーム」とたたえた。

 3月下旬からの公式戦8連戦を4勝1分け3敗で終えたチームは暫定7位に浮上。次は29日にアウェー・FC東京戦を迎える。松崎は「満足せずもっと上を目指す」と誓った。(武藤 瑞基)

 〇…MFマテウスブエノが貴重な来日1号を決めた。同点で迎えた前半AT2分、右CKでニアに入り頭で仕留めた。「昨日練習したパターンがモロに出た。再現できたのはうれしい」。この日もチーム2位の走行距離10・785キロを記録するなど高い献身性で引っ張っている助っ人は「このチームは上位に食い込める」と自信を見せた。

スポーツ報知

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