【柔道皇后杯】田中伶奈が初優勝!「やっとここまで這い上がれた。努力が報われた」初タイトルに感慨
2025年4月21日(月)2時15分 スポーツニッポン
◇柔道皇后杯全日本女子選手権(2025年4月20日 神奈川・横浜武道館)
体重無差別で争われる女子日本一を懸けた国内最高峰の大会が開かれ、各地区予選を勝ち抜いた34人と推薦2人を合わせた計36人(うち1人欠場)の精鋭が参加した。
体重78キロの田中伶奈(25=大阪府警)が初優勝を果たした。初戦(2回戦)は、全日本選抜体重別選手権78キロ超級準優勝の井上朋香(筑波大1年)に判定勝ち。続く3回戦は、長谷川瑞紀(24=JR東日本)に鮮やかな大外返しで一本勝ちを収めた。準々決勝は牛方美羽(仙台大2年)に判定勝ち。準決勝は石岡来望(環太平洋大4年)と対戦し、豪快な内股で1回転以上させて有効のポイントを奪い優勢勝ちで決勝に進出した。
決勝は、57キロの白金未桜(筑波大2年)と対戦。試合開始から5分29秒、右からの豪快な大外刈りで一本勝ちを収めた。皇后杯は4度目の出場で、これまでの最高実績だった昨年のベスト16を大きく更新。「日本の柔道界には田中伶奈がいるんだぞと伝えることができた」。シニアの大会で目立った成績もなかっただけに「素直にうれしい。やっとここまで這い上がれた。頂点に立ったことで努力が報われた」と感慨を込めた。
大会を9日後に控えた今月11日、東海大時代に2度手術を経験している古傷の左肩を再び脱臼。それでも「ピンチこそチャンス。マイナスに捉えず前向きに考えた」と不安は一切なく、トレーナーの支えもあってケガの影響を感じさせずに戦い抜いた。大学時代の監督で現・女子日本代表監督の塚田真希氏は「真っ直ぐでトレーニングを頑張る子。今日は返し技が光っていた。本人の強さがドンピシャでハマった」と教え子を称えた。