7球団視察済み「準硬式の隠し玉」中大の152キロ右腕・大山北斗が快投 阪神スカウト「フォーク良い」
2025年4月22日(火)13時3分 スポーツニッポン
◇東都大学準硬式野球 春季リーグ戦 中大7—2専大(2025年4月22日 スリーボンドベースボールパーク上柚木)
東都大学準硬式野球の1部春季リーグ戦が行われ、中大が7—2で専大を下し、今季リーグ戦の成績を3勝1敗とした。
先発したプロ注目の最速152キロ右腕・大山北斗投手(4年)は7回3安打無失点で勝利投手。最速で145キロの直球、フォークを軸に5三振を奪った。
「初回から3者凡退で抑えることができて、試合の入りがとてもよかった。そのままリズムに乗ることができたと思います」
この試合で唯一、スコアリングポジションに走者を背負った4回。2死一、二塁のピンチは132キロのフォークで空振り三振に斬った。「三塁ベースを踏ませないよう、絶対に抑えてやろうと思っていた。自信のあるフォークで三振を奪って、打線に良い流れをつなげられた」と会心だった。打線は5回に一挙4得点を奪うなど計8安打7得点。エースには十分すぎる援護だった。
スリーボンドベースボールパーク上柚木で行われた一戦、関係者を除いた観衆はわずか11人。決して注目度の高いリーグではないが、既にスカウト部長級も含めて7球団が視察済み。ネット裏で視察した阪神・吉野誠スカウトは「150キロ出せるのは大したものです。フォーク系のボールで空振りを奪う能力が高い」と評価した。
興南(沖縄)ではオリックス・宮城の2学年下で投手として背中を追い、同学年のライバルだった亜大の最速154キロ左腕・山城京平投手(4年)は現在も定期的に食事をともにする仲。同じ時間帯に神宮で行われた亜大—国学院大戦で先発した山城が好投したことを知ると、「違う場所でプレーしているんですけど自分は意識している。山城も抑えてくれてよかった」と大山。硬式、準硬式の違いはあるが、2人は同じ「東都」を代表する投手に成長した。
注目の進路は社会人野球かプロの2択。「球速を上げて、抑えや中継ぎでも使える選手と証明したい」と勝負の春にアピールを続ける。