日本サッカー協会とJリーグがポストユース世代強化で初タッグ…森保一監督も視察する中、U―22Jリーグ選抜が貴重な経験積む

2025年4月23日(水)5時34分 スポーツ報知

関東大学選抜と対戦したU―22Jリーグ選抜

 日本サッカー協会とJリーグは22日、U—22(22歳以下)Jリーグ選抜—関東大学選抜(45分ハーフ、延長戦なし)を行った。

 23歳以下の世代を中心としたポストユース世代の発掘・強化を目的とした新しい施策。全18選手が28年ロサンゼルス五輪の世代にあたる20歳以下だが、今季のリーグ戦で半数以上が出場機会がなく、前半からパスミスや強度の部分で大学選抜に劣るなど、試合勘の少なさを露呈する展開に。試合を通して何度もピンチの場面を作られ、90分を終えて0—0。その後行われたPK戦は7—8で敗戦した。

 ただ、スタンドから日本代表の森保一監督ら代表スタッフや、Jリーグの各クラブの強化担当ら関係者が視察するなど、出場機会の少ない若手選手が、公式戦さながらの緊張感の中で試合を行えたことが何よりも大きな収穫とも言える。

 日本サッカー協会の山本昌邦ナショナルチームダイレクターは「スタートとしてはいいトライが出来たなと思っている。Jリーグの皆さんの協力があって企画が成立したので感謝したいと思います」と振り返った。

 ピッチ外でも選手にとって貴重な場となった。山本氏は、期間中には今回コーチを務めた元日本代表の小野伸二氏がミーティングを行ったことを明かし、「(選手が)小野伸二に『技術はどうやって身につけたんですか?』と聞いて、『誰よりも努力をした。負けないだけの努力をした。みんなやっている?』と(答えた)。こういうことが今日の試合以上に価値があること。刺激とか自分で気がつくこととかを持って帰ってもらって、今後彼らがどうやって変わっていくのか。まずはチームでポジションを取ることに矢印を向けてもらうことのきっかけになってくれるとしたら、試合以上の価値がある。頭の中、心がどう変化するかが楽しみ」と期待した。

 Jリーグは、秋春制に移行する26—27年シーズンからU—21(21歳以下)リーグの創設を目指しているが、改めてこの世代の真剣勝負の場を設ける重要性を確認。Jリーグの足立修フットボールダイレクター「試合出場時間の少ない選手がこういう緊張感の中でやれたことは非常によかった。試合経験の差が出たと思う。育成年代ではもしかするとJリーグ選抜の選手たちが優れていたというのがあるかもしれませんが、学生選抜さんは常日頃の試合でカバーして、今日拮抗(きっこう)した試合になったと思う。何が必要なのか、そういった意味で現実を突きつけられたということで非常に課題は大きかった」と受け止める。だからこそ「とにかくやっぱり一番成長期の時にゲームの時間は大事だなと。カテゴリーはどうあれ、とにかく試合環境というものが成長促進になるんだなと選手たちも思っていると思う。明日からの意識改革にしてくれたら」と話した。

 第2回活動は5月12、13日に行われ、今度はU—22Jリーグ選抜と関西学生選抜が対戦する。

スポーツ報知

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