「理想の打撃ができた」楽天・浅村栄斗が大阪桐蔭出身3人目の300号 2000安打もあと16

2025年4月23日(水)6時0分 スポーツ報知

通算300号本塁打を放ち、記念ボードを掲げる浅村栄斗(カメラ・上村 尚平)

◆パ・リーグ 日本ハム2—4楽天(22日・エスコンF)

 記念すべき1本は理想の一振りから生まれた。8回無死、カウント1—2から杉浦の外角高め151キロの直球をたたき、浅村栄斗内野手(34)が右翼席へ通算300号の同点ソロだ。「若いときから右(方向)に長打を打ちたいと日々練習をしてきた。300本目で理想の打撃ができて良かった」と納得の表情を浮かべた。次打者のフランコも左翼席へ連発。3&4番のアベック弾で逆転勝利し、節目の一発を祝った。

 不退転の決意でバットに懸けている。今季、三塁から一塁にコンバート。西武時代から長く二塁の守備位置にこだわってきた男が、「打撃に集中してほしい」という三木監督の打診を受け入れた。昨季は打率2割5分3厘、移籍後最少の14本塁打。「もう一度キャリアハイを目指したい」と一念発起して17年目を迎えた。

 自主トレではランメニューを増やして体のキレを意識。キャンプでは連日ランチ特打に取り組んだ。持ち前のフルスイングを貫く中で「(バットの)ヘッドが最後に出てくる感覚で打ちたい」と、長さや重さの異なるバットで試行錯誤しながら理想の感覚を追求。全盛期をほうふつとさせる、逆方向へのメモリアル弾は復活の証しだった。

 7回の守備では飛球を追って藤井と接触。ひやりとしたが、プレーを続けた末の一発だった。9回の打席で大事を取って代打を送られたが、「この程度で途切れることはないです」とNPB歴代4位、1326試合連続出場中と丈夫な体も大きな武器だ。指揮官も「人一倍野球に対して真面目で、努力している。敬意を表します」と偉業をたたえた。次は残り16本に迫った2000安打。平成生まれでは初の快挙に向け、「残り1ケタになったらちょっと意識するかな」とクールに言った。本塁打同様、一本一本積み重ねていった先に大記録が待っている。(有吉 広紀)

 ◆浅村 栄斗(あさむら・ひでと)1990年11月12日、大阪府出身。34歳。大阪桐蔭から2008年ドラフト3位で西武入団。19年にFAで楽天へ移籍。本塁打王2度、打点王2度、ベストナインを一塁手で1度、二塁手で7度の計8度、ゴールデン・グラブ賞を一塁、二塁でそれぞれ1度獲得。182センチ、90キロ。右投右打。今季年俸5億円(金額は推定)。

記録メモ ▼…楽天の浅村栄斗内野手(34)は22日、対日本ハム4回戦(エスコン)の8回に杉浦から右越え3号ソロを放ち、通算300本塁打を達成した。プロ野球47人目。通算1968試合での到達は、2179試合の新井貴浩(広)に次ぎ2番目に遅い達成となった。

 ▼…大阪桐蔭の出身で300号に到達は、通算479本の中村剛也(西)、309本の中田翔(中)に次いで3人目。出身校別ではPL学園の2人(清原和博525本、加藤英司347本)を上回り最も多い。

スポーツ報知

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