矢作調教師がフォーエバーヤングについてERAからの回答書を公開 「建設的な回答をしてくれた事に敬意を表します」
2025年4月24日(木)19時22分 スポーツ報知
フォーエバーヤング
矢作芳人調教師=栗東=は4月24日、ドバイ・ワールドCで3着だったフォーエバーヤング(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎、父リアルスティール)について、主催者のエミレーツレーシングオーソリティ(以下ERA)に送った質問及び要望書、さらにERAからの回答書の原文及び日本語訳を矢作厩舎の公式Xで公開した。
ERAのデビット・クレイグ氏からの回答書には、ERAは監視カメラ(メイダン競馬場・検体馬房)の映像を詳細に調べたことが明記されていた。
それによると、20時4分にフォーエバーヤングは検体所に入室。同12分から26分まで、渋田助手とERA検体スタッフとの間で議論が続いたという。20時30分に、フォーエバーヤングは検体所から退室した。
ERAは「検体馬房内はエアコンが付いていて、明かりもあった」と記し、暗室ではなかったと強調。さらに「滞在していたのは26分間で、矢作調教師が訴えた40分間ではなかった。レースの1時間前には解放されていて、回復および準備をするには十分な時間があった」とした。
また、レース前の尿検査は通常実施しているアンチドーピング対策の一環で、今年のドバイ・ワールドカップデーでは、フォーエバーヤングを含め9頭がレース前尿採取の対象として選ばれていたことを明かした。その中の1頭は、検体所に35分間滞在して出走したレースを勝利したという。
その上で「通訳をできるスタッフが当日の現場に立ち会えていなかったことによって混乱を招いてしまったかもしれない」とコミュニケーション不足の問題を一部認めた。
回答書では、今後に向け、主要開催日は待機馬房への到着時間を早める、レース前検体を採取する場合は最大待機時間を確定・明記すること、海外からの遠征関係者には事前に書面または口頭でレース前検体の手順を説明すること、などを対策を講じるとしている。
この回答に対し、矢作調教師は「フォーエバーヤングとスタッフが受けた行為に対する悔しさは晴れませんが、ERAが来年以降の再発防止に向けて建設的な回答をしてくれた事に敬意を表します。今後とも、フォーエバーヤングへのご声援を宜しくお願いいたします。」と結んでいる。