新潟・矢村 今季2勝目へ!複数得点狙う「フォワードとしての貪欲さが必要」
2025年4月24日(木)4時0分 スポーツニッポン
J1新潟のFW矢村健(27)が、貪欲さを前面に押し出して今季2勝目を狙う。26日の柏戦からアウェー2連戦。直近のホーム2連戦で勝ち切れなかった流れを一気に変えるため、複数得点で勝利を引き寄せる決意だ。攻撃の起点の役割も果たし、万能型ストライカーとして真価を発揮する。
ここまで全11試合に出場し、FWの主軸に成長した矢村の視線の方向は、自然と個人よりもチームの結果に向く。「勝ちというのが自分もそうだし、チームとしても自信になる。今はそこに目を向けたい」。けん引する立場の自覚は十分だ。
3試合ぶりに先発した19日の京都戦は、前半19分に先制となるPKを決め、今季4得点目をマーク。「秘密です」と、ゴール左に蹴ったコースの決め手は明かさなかったが、GKとの駆け引きから確実に流し込んだ。ただ、後半20分の交代の際は悔しそうな表情を浮かべ「もう少しやりたいな、という感じはあったし、もう1点取れなかった悔しさはあった」と振り返る。その後にチームは逆転負け。追加点が奪えなかったことの大きさを痛感した。
4ゴールはMF長谷川と並んでチームトップタイで、リーグ4位タイ。期限付きの移籍先だったJ2藤枝でも反転からのボレーシュートを決めて昨季の最優秀ゴール賞を獲得するなど、アクロバットな“ゴラッソ”は代名詞だ。しかし、今はそれだけではない。京都戦では1メートル69の身長で、15センチ高いセンターバックを背負いながら縦パスを受けてボールを収め、何度も前線で起点をつくった。「2年間、新潟を出てそういうところも成長して帰ってくることができた」と言い、プレーの幅が広がったことを証明した。
前線で体を張るのもより多くのゴールを生み出し、チームを勝たせるためだ。「前線の選手は、1点で守り切るよりは2、3点目を取る試合を目指したい。フォワードとしての貪欲さが必要」と語気を強める。リーグ戦では2点差をつけた状況がなく、追い付かれたり逆転されたりしていて、わずか1勝で19位に低迷している。
まずは先制点、そして追加点。勝てない雰囲気をガラリと変えられるのは、ゴールラッシュしかない。(西巻 賢介)