「何かをやろうとして、頑張りすぎているのかもしれない」大谷翔平“パパ初安打”も復帰3戦12打数1安打5三振に指揮官苦言
2025年4月25日(金)0時0分 スポーツ報知
◆米大リーグ カブス7—6ドジャース(23日、米イリノイ州シカゴ=リグレーフィールド)
ドジャース・大谷翔平投手(30)が23日(日本時間24日)、待望の“パパ初安打”を放った。敵地・カブス戦に「1番・DH」で先発出場。真美子夫人(28)の第1子出産に立ち会うため、18日(同19日)から産休制度「父親リスト」入りし、復帰3戦目で「H」ランプをともした。だが、その後の好機に凡退するなど5打数1安打。ロバーツ監督は「自らアウトになっている」と心配した。
執念だった。体勢を崩されながら、最後は右手一本で食らいついた。0—0の3回1死一、二塁。大谷は左腕・ボイドのスライダーに右前に落とした。復帰後11打席目で待望の“パパ初安打”が生まれた。打球速度は67・9マイル(約109・3キロ)。きれいなヒットではなかったが、ロサンゼルスの真美子夫人と長女に贈る最初の1本となった。
ただ、決して状態は良くない。5回無死一、二塁では左飛。1点を追う6回2死二、三塁では内角に大きく外れる直球に手を出し、力のない遊飛に倒れた。得点圏で続けて結果を残せず。ロバーツ監督は「ヒット1本でもいい場面だった。翔平なら、球に触れるだけで長打になる可能性もある。だが、(産休から)戻ってきてからはやや力んでいる傾向が見られ、スイングが通常より大きくなっている。何かをやろうとして、頑張りすぎているのかもしれない」と苦言を呈した。
19日(同20日)に真美子夫人が女児を出産したことを発表し、復帰3試合目。2四球はあるものの、計12打数1安打5三振となっている。特にボール球を凡打することが目立ち、指揮官は「我々が見慣れない姿ではある。四球はいくつか取れているが、それ以外は四球を選びにいかず、自ら打ちにいってアウトになっている」と指摘。「最後の打席がまさにそうだ」と語ったのが、9回1死で喫した空振り三振。ホッジの膝元に曲がるスイーパーにバットが空を切った。打率は今季最低の2割6分1厘。父として踏ん張りどころだ。
試合前練習では、ベンチからグラウンドに出てくる際に米記者から「オメデトウ、オトウサン」と日本語で話しかけられ、笑顔でサムアップポーズを見せるなど表情は明るい。試合のない24日(同25日)は5日ぶりにロサンゼルスで家族と過ごせる。真美子夫人、長女、愛犬・デコピンとの時間が何よりの癒やしとなるはずだ。本来の打撃を取り戻し、今度は“パパ1号”を夜空にかける。(中村 晃大)