なでしこ松窪真心 売り出し中の若手MFが代表での現在地、米国での成長を語る「やっとスタート地点に立てた」

2025年4月25日(金)12時8分 スポーツ報知

松窪真心

 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のMF松窪真心(20)=ノースカロライナカレッジ=が25日、オンラインでの取材に応じた。

 松窪は昨年9月に行われたU—20女子W杯で3得点を記録するなど中心選手として活躍し、シルバーブーツ賞を受賞。同年10月にA代表に初選出されると、米国を破り初優勝を飾った今年2月のシービリーブス杯から4戦連続で出場している。今月6日の国際親善試合・コロンビア戦(1△1)では劇的な同点PKにつながるプレーを見せ、8日のトレーニングマッチでは非公式ながら代表初得点も記録した。

 活動ごとに存在感の増すヒロインは、「前回(コロビンア戦)でやっとスタート地点に立てた」と振り返る。コロンビア戦後には悔し涙を流した20歳は、結果が求められていることを実感する。

 「自分のポジション的にも数字が出たら、その結果が直接(出場機会に)関わってくる。他のポジションの人よりは、結果を出せたら行けるとは思っている。ちょっと狙いながらも、自分の課題に向き合って少しずつステップアップ出来れば」

 コロンビア戦では相手への素早いプレスを評価され、代表で初めてセンターFWで起用された。ウィングやサイド、アンダー世代ではトップ下でもプレーする中、それぞれのやりやすさや楽しさを見いだす。

 「相手によってやりやすさが結構変わってくる。この前センターFWやった時はやっぱりゴールに近く、守備も自分がスイッチを入れるからやりやすさはあった。練習試合のコロンビア戦でサイドハーフをやったときは、仲間と連係して、仲間をうまく使えたりもした。あまりサイドはやったことなかったんですけど、ちょっとサイドの楽しさに気づいたというか、ちょっとサイドも楽しいなと思い始めました」

 昨年12月になでしこ初の外国出身監督となったニルス・ニールセン監督(53)、そして元オーストラリア女子代表で新しくなでしこジャパンのコーチに就いたリア・ブレイニーコーチ(38)の“褒める”指導にも感謝する。

 「ニルスさんは結構冗談を交えて距離を詰めてくるのが上手だなという印象。リアさんはとにかく褒めるのが上手。リアさんはオーストラリアのU—20の監督をやっていたから、多分自分たちを知ってくれていた。シービリーブス杯の時も『あなたはドリブル上手なのだから、どんどん仕掛けていって』、『あなたはすごい出来るんだから』みたいな感じで言ってくれた。初めて会った人だけど、自分のことを良くしてくれた」

 「とにかく強度の高いところでやりたい」と米国に渡ってから今季で3年目。155センチという小柄な体格で、いかに身体的優位を持つ相手を上回るか。細部にこだわり、常に実践する。

 「フィジカルの強い相手、スピード感にはだいぶ慣れました。真っ向勝負じゃ勝てないので、よりタイミングとポジショニングに気を使うようになりました。今まではタイミングが悪くても背後に抜けていたりしたが、結局背後に抜けても今だったら追いつかれてしまう。相手の足の方が速いから。それでも、少しでもボールに速く追いつけるようなタイミングとか、落ちてボールを受けるときも、いかに相手との中間、1メートルでも2メートルでも気を使うようになりました」

 今季の目標として「自分の心の中で勝手に決めたのは5ゴール」と掲げる。米国の女子プロサッカーリーグ「NWSL」には、代表歴代4位の通算得点数(43得点)を誇るFW田中美南(30)=ロイヤルズ=ら、日本人選手も多くプレーする。最後に冗談めかしながら、リーグの宣伝も忘れなかった。

 「イングランドのサッカーばかり取り上げないで、アメリカのサッカーも面白いのでぜひ取り上げてください!マーケティングとかもすごいので、そういうのも気にしてみてください!」

スポーツ報知

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