日本ハムの4番・野村が連敗ストップ弾!「4月で4本はいいペース」
2025年4月27日(日)6時0分 スポーツニッポン
◇パ・リーグ 日本ハム2—1ロッテ(2025年4月26日 エスコンF)
日本ハム・野村佑希内野手(24)が26日、ロッテ戦に「4番・一塁」で出場し、1点ビハインドの7回に同点の左越え4号ソロを放った。4月1日のソフトバンク戦以来25日ぶりとなるアーチで、7回まで無失点に抑えられていた左腕・小島和哉投手を打ち砕き、フランミル・レイエス外野手の決勝弾も呼び込んだ。チームの連敗を3で止め、本拠地・エスコンフィールドでの連敗も5で止める貴重な一発となった。
笑顔が咲いた。この日は職業体験施設「キッザニア」とのコラボ企画で、小学生がヒーローインタビュアーを担当。お立ち台で「大事な場面で打った時の気持ちは?」と問われた野村は「凄く明るい気持ちになります」。シンプル過ぎる問答に、エスコンのファンも爆笑だ。
昨秋のファン感謝祭で新庄監督から開幕4番に指名され、ここまで出場した22試合は全て4番に座る。だからといって、責任感を背負い込みすぎて自らを追い詰めることはしない。「場面によって役割がある」と時にはつなぎの打撃をすることもある。0—1だった7回先頭は「長打が必要。誰かが流れを変えないといけない」と考えていた。決意の打席だった。
それまで、打線がわずか3安打に抑えられていた小島から左翼ブルペンに運ぶ、4号同点ソロ。4番らしく、一発で局面を打開し、レイエスの決勝アーチへの流れをつくった。直近3試合は無安打だったが「不安はあったけど、感覚的に悪い感じはなかった」と自分を信じた。その言葉通り2回に左前打、4回にも右前打と3安打1打点をマークした。
このオフは、千葉県内の施設に足を運び、動作解析を実施。打撃フォームの課題や修正点を洗い出した。昨季は長打を狙うあまり開きが早くなり、うまく体の力を打球に伝えられていなかったが、球団トレーナーは「体の力がシンプルに投手方向に行くようになった」と解説する。
試合前練習でも、打席に立つイメージでメディシンボールを真っすぐネットにぶつけて体の使い方と力の伝わり方を確認。こうした地道な作業が奏功し、打率・256ながらともにリーグ3位タイの4本塁打、13打点と立派な主力の働きを見せている。
打席で力まないように、常に二塁打を狙うように伝えている新庄監督から、この日の本塁打も「いらない」と言われたが、野村自身は「4月で4本はいいペースだと思う」とうなずく。11日の西武戦以来の本拠地勝利に導き、ファンを喜ばせた。頼もしい4番は、多くのファンが集まるゴールデンウイークに輝く。(田中 健人)