【日本ハム】水野達稀が今季２度目の猛打賞…急上昇の裏に意外な選手からのアドバイス「ちょっと金村に感謝してます」

２回２死二塁、適時三塁打を放った水野（カメラ・上村　尚平）

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◇パ・リーグ　日本ハム３−５ロッテ（２７日・エスコンフィールド北海道）

　日本ハムは２７日、ロッテ戦（エスコン）を３—５で落とし再び５割に後退した。「９番・遊撃」で出場した水野達稀内野手（２４）は、２回に一時同点となる右中間適時三塁打を放つなど、今季２度目の３安打猛打賞。今季の得点圏では７打数５安打、打率７割１分４厘と驚異的な数字を残し“恐怖の９番”として存在感を示している。

　フォークをすくい上げた打球が右中間の真ん中に落ちた。水野は二塁ベースで一瞬スピードを緩めたが、再び加速して一気に三塁へ滑り込んだ。１点を追う２回２死二塁、ロッテ先発・田中晴の１３５キロを捉えた適時三塁打。「あの当たりで三塁にいけるとは思っていなかったので、足も動いてるんじゃないかと思ってます」とうなずいた。

　７、９回にも右前打を放ち、４打数３安打で今季２度目の猛打賞。急上昇の裏には意外な選手からのアドバイスがあった。「秘密っすけど、きのう金村に『お前ってバットの位置そんなに高かったっけ』って言われて。ちょっと下げてみたんですよ。それで結果が出たんでちょっとムカつきますけど、ちょっと金村に感謝してます」。実はしっくりこないと思っていたポイント。先発だった同期への感謝も込めたタイムリーだった。

　驚異的な数字が、勝負強さを証明している。この試合を含めて、得点圏では７打数５安打９打点の打率７割１分４厘。「今年はちょっと異常ですけど、自分にも言い聞かせてます。自己暗示じゃないけど『チャンスは打てるぞ、お前』ぐらいの気持ちで打席に立ってます。チャンスの打席は注目してほしいポイント」と胸を張った。

　今季初安打は１８打席目と開幕直後は苦しんだが、打率も２割５分９厘に上昇。「（新庄監督には）去年から『（打線のつながりは）９番から』みたいなことも言ってもらってる。きょうはキヨさん（清宮幸）にいい感じでつなげたんじゃないかなと思うんで、後はキヨさんに打ってもらうだけです」と笑った。２カード連続負け越しで勝率５割に後退したチームに、“恐怖の９番”が勢いをもたらしていく。（山口　泰史）

　〇…金村は先発し６回９安打５失点で２敗目。初回に藤原、ソトの連続長打で２点を先制されると、追いついてもらった後の４回には角中に決勝２ランを浴びた。「初回の入りがよくありませんでした。追いついてもらった後も、点を取られてしまい申し訳ないです」

　〇…水谷は４試合スタメンを外れ、その間も代打の１打席だけ。２０日のオリックス戦（京セラＤ）以来のスタメンで７回に中前適時打を放つなど、今季初のマルチ安打となる５打数２安打１打点１盗塁の活躍。「きょうがダメだったら『バットを置く』とまでは言わないですけど、それぐらい腹をくくって、背水の気持ちで特別な思いで臨みました」と充実感を見せた。