バレーボール・川合俊一会長、問題発生前に「ウルフドッグスの外国人選手から言ってはならない文言が出ていた」…SNS長文投稿で見解示す

2025年4月28日(月)23時30分 スポーツ報知

川合俊一会長

 日本バレーボール協会の川合俊一会長が28日、インスタグラムを更新し、SVリーグのチャンピオンシップ男子準決勝、サントリー—名古屋戦の第3戦(27日)において、ルール適用に誤りがあった件などについて記した。

 ルール的に問題にすべき点は2つだと示した。「1つはレッドカードが(2枚)出たのに、1点しか加点されず、試合が再開された事」とし、審判も非を認めていることを挙げた。「サントリーはなぜ2点入っていないのかと抗議していたようです。もちろん2点入ってしかるべきなので、ここに審判サイドのミスがあったことは間違いありません」と示した。

 また、もう一点は「なぜウルフドッグス(名古屋)に対して、なぜ2回レッドカードが出されたのか?」と問いかけ、各関係者に聞いた結論として「この問題が起きるかなり前の段階から、何度もウルフドッグスの外国人選手からサントリーの選手に対して言ってはならない文言が出ていたことが確認されています」と明かした。

 「それは既に審判の耳にも入っており、それがその後に起こった場面でウルフドッグス側の選手の抗議に対しレッドカードが出されたことに起因しているのだと思われます。しかし一枚目に出された選手にとってはある意味とばっちりだったのではないかと私個人はかわいそうだったと思います。そこがチームプレーの怖さでもあると言えると思います」

 その上で「そもそも審判に対してやり取りや抗議ができるのはコートキャプテンのみということはルールブックにも記載されていることなので、そこにも問題がありました」と加えた。

 また、現役時代を思い返し、「『ああいった最も大事な場面で興奮してしまい、エキサイトする行為をしてしまったが、この局面でレッドとは!それはない、せめてイエローで』という気持ちになると思います。ですので、ウルフドッグスの選手のやりきれない気持ちは痛いほど分かります」と思った上で、「ですが、審判はルールに則り、レッドカードを出す権限を持っていますので、仕方がないことでもあります」と見解を示した。

 再び選手目線に戻り「初代SVリーグチャンピオンを目指し、日々仲間と練習を積み重ね、この試合に勝てば次につながる大事な一戦の大事なポイントがレッドカードの点になってしまったという悔しさは計り知れません」と思いやった。その上で「もう少し人間味のあるジャッジの仕方に改善する議論は今後あっても良いかと思います」と意見した。

 ◆物議を醸した事象

 サントリーの2—1の第4セットの25—25の場面で名古屋のティネ・ウルナウトのスパイクがアウトと判定され、サントリーに26点目が与えられたが、名古屋よりブロックタッチに関するチャレンジの要求があった。映像確認の末、サントリーの高橋藍のブロックタッチが確認され、サントリーの26点目は取り消され、名古屋に与えられて試合は再開されようとした。

 しかし会場内のビジョンに判定映像を投影した際に映像内のブロックタッチをした箇所に丸印でマークがされていなかったため、名古屋の選手がノータッチの判定をされたと誤解し、ファーストレフェリーに対して抗議を行った。その際に名古屋の水町泰杜がファーストレフェリーに対して詰め寄る行為があった。この行為に対して、水町にレッドカードが提示された。

 これによりペナルティーとしてサントリーに1点とサービスが与えられる罰則が適用され、サントリーに26点目を与えるべきだったが、レフェリーからスコアラーズテーブル(スコアラー)に対して共有されなかったため、水町に提示したレッドカードが見逃されてしまった。

 また、水町にレッドカードを提示した際に、対象選手およびチームに対しての対話、説明が不足していたことで、名古屋の選手のさらなる抗議を誘発することになった。その後、水町へのレッドカードに対する抗議も含め、名古屋のニミル・アブデルアジズも「無作為な行為」があったため、ファーストレフェリーがニミルにレッドカードを提示した。この際のペナルティーは公式記録に記録され、場内にもアナウンスされ、サントリーに1点とサービスが与えられた。

 結論として、サントリーの26点目に対する名古屋のチャレンジ要求は成功し、サントリーの25—26となった上で、ニミルへの罰則のみが適用され、26—26で試合が再開された。

スポーツ報知

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