「いいきっかけの１試合になれば」大谷翔平がパパ初取材対応で手応え語る…ド軍連敗ストップ貢献３安打１打点１盗塁

◆米大リーグ　ドジャース８—４パイレーツ（２６日、米カリフォルニア州ロサンゼルス＝ドジャースタジアム）

　ドジャース・大谷翔平投手（３０）が２６日（日本時間２７日）、パパとして“初ものづくし”の大暴れでチームの連敗ストップに貢献した。本拠地・パイレーツ戦に「１番・ＤＨ」で出場し、パパ初猛打賞の３安打１打点１盗塁。真美子夫人（２８）の出産に立ち会うため「父親リスト」から復帰して５試合。ようやく本来の姿に戻りつつある大谷がチームを、家庭をけん引していく。

　復調を告げる打球が左中間で弾んだ。１点を追う７回１死一塁。大谷は左腕・ファーガソンの外角カットボールを２球連続でファウルにした後の５球目。９３・２マイル（約１５０キロ）直球を仕留めた。パパ初打点となる同点二塁打。パパ初適時打でパパ初猛打賞をマークすると、続くベッツの打席で三盗を決め、パパ初盗塁だ。試合後には地元放送局のインタビューでパパ初取材対応となった。

　「最近あまり打てていなかったので、いいきっかけの１試合になればいいと思いますし、また明日これよりもいいパフォーマンスができるように毎日頑張りたいなと思っています」

　最初から爆発の予感を漂わせた。前日まで復帰後４試合で１６打数２安打だったが、初回先頭で右中間へパパ初長打となるパパ初二塁打。５回１死では右翼線への当たりで快足を飛ばし、パパ初三塁打をもぎ取り、パパ初マルチとしていた。この一打が佐々木の黒星を消すフリーマンの適時打を呼び込んだ。大谷は「（朗希は）本当に安定してると思いますし、また次の試合に期待したい。その試合で打てるように」と後輩に約束した。

　１９日（同２０日）に真美子夫人の出産を発表してから１週間が経過。シカゴ遠征帰りの２４日（同２５日）からはロサンゼルスで長女、愛犬・デコピンと時間を過ごしている。試合前のパパ初ブルペンでは、投球終了後にプライアー投手コーチと父親トークに花が咲いたようで、同コーチがおむつを交換するような動作を見せると、大谷も両手で抱っこしてゆらゆらとあやすようなしぐさを披露。野球と育児の“二刀流”は初体験で、睡眠時間など課題もあるが、今は「愛する妻」「美しい娘」にもらうパワーが何よりの原動力だろう。

　パパ初のシティーコネクトユニホームで３安打１打点１盗塁。チームの連敗を３で止める背番号１７の活躍に「スイングが普段より大きくなっている」と話してきたロバーツ監督も「翔平も今日は非常に良かった」と目を細めた。完全復調間近で、あとはパパ初アーチを待つばかり。一家の、ド軍の大黒柱として、打ち続ける。（中村　晃大）