広島、バウアー崩せずハマスタ7連敗 本盗で先制もわずか2安打 新井監督「良い経験にしてもらいたい」
2025年4月28日(月)5時45分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 広島1—2DeNA(2025年4月27日 横浜)
ハマスタで勝てない…。広島は27日、敵地でDeNA戦に敗れ、今季初の同一カード3連敗。昨年から続く横浜スタジアムでの連敗は、球団ワーストを更新する「7」となった。バウアー対策で、前日から打線を組み替えて連敗脱出を期したが、得点は初回の1点のみで2安打10三振。新井貴浩監督(48)は「良い経験にしてもらいたい」と受け止めた。
最後までバウアーを崩しきれなかった。1—2の8回1死三塁。犠飛で同点、本塁打で逆転という好機が訪れたが、田村、羽月が連続三振。次の1点が遠く、チームは今季ワーストタイの2安打に終わった。新井監督は相手を称え、この敗戦を糧にするよう訴えた。
「バウアーも良いところに投げていたし、田村にしても、良い経験にしてもらいたい」
勝負の分かれ目となった8回の攻撃。田村の打席は、バウアーの大胆な攻めにやられた。2球連続ナックルカーブで追い込まれると、3球目も内角低めへのナックルカーブで、バットは空を切った。「前までの打席で来ていたカーブとは全然違った。前に飛ばしたかった」と肩を落とした田村。20年のサイ・ヤング賞右腕の底力を見せつけられた。この打席まで2四球を選んでいた羽月は徹底した直球攻めに遭い、空振り三振。100球を超えても衰えない球威も厄介だった。
一方で、次回の攻略に向けたヒントも得た。この日は、田村が10試合ぶりに1番を務め、俊足の羽月が2番に入った。矢野が6番に座り、パンチ力のある林が今季初先発。指揮官が「今日は走る方も絡めながら攻めていきたいなと思い、ああいう打順にした」と機動力重視で打順を組み替え、初回の攻撃では、狙いが的中した。
1死一、三塁でフルカウントから一塁走者・小園がスタートを切り、打者の末包は四球。しかし、捕手・松尾がカウントを勘違いしたのか、二塁へ送球した。その隙を突き、三塁走者の羽月が本盗を決めて先制点を奪った。相手守備のミスを見逃さず、持ち味の機動力を発揮。朝山打撃コーチは「(バウアーは)クイックが緩むこともある。足を絡めるのは変わらずやっていきたい」と足を絡めた攻撃の必要性を説いた。
チームは今季初の同一カード3連敗で、横浜スタジアムでは昨年9月3日から7連敗。今回も負の連鎖を止めることはできなかったが、間近に迫るコイの季節に向け、あす29日の巨人戦(東京ドーム)から巻き返しに転じていきたい。(長谷川 凡記)
≪69年は川崎で8連敗≫
○…広島は今季初の3連敗。昨年9月3日から続く横浜スタジアムでのDeNA戦連敗は球団ワーストを更新する7連敗で、前身球団を含む相手の本拠地球場では69年、川崎球場での大洋戦8連敗以来56年ぶり。次も横浜で負ければ、このカードの敵本拠地球場連敗のワーストに並ぶ。